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忘れられない食と出会うご飯宿、長野〈白馬飯店〉。白馬で長年愛される名店の新たなカタチ

食事をゆっくり味わい、余韻に浸りつつ眠る。“泊まれる”レストランが話題です。土地を表現する料理を味わうなら、皿の背景となる自然に身を浸す時間もセットで。時間をかけ、食を体験する旅へ。

photo: Kenya Abe / text: Ai Sakamoto

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白馬飯店(長野/白馬村)

オーセンティック中華:伝統と革新。白馬で長年愛される名店の新たなカタチ

創業約40年の中華料理店が移転し、2020年6月オーベルジュとして再出発。「おいしい食事の後、そのまま休める客室を作ってほしい」という客の要望に応えたという。腕を振るうのは、6年前に店を受け継いだ阿部剛士シェフ。

先代の味を守りつつ、より高みを目指すため食材を探求したり、季節の野菜炒めなど自分らしいシグネチャーメニューを考案している。

新たな試みの最たる例がワインだろう。ブルゴーニュを中心に、約300種1,200本をストック。長野や山梨のワインにも力を注ぐ。近頃の推しは交流のある千曲川の生産者〈ファンキー・シャトー〉。「ペアリングの際などにオススメしています。味わいとともに造り手の思いみたいなものを伝えていきたいんです」と笑顔で話す。

ワインに合わせるのは、香辛料などを控えめにした、上品かつ優しい味わいの料理。素材の味がクリアなぶん、日本ワインにも合う。「作りたいのは、毎日食べたいと思えるような、真っすぐなおいしさ」とシェフ。思わず連泊したくなる、そんなご飯宿だ。

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