スマホ修理に来た女性が
割れたままの画面を使い続けた
理由を聞かれたとき
このシリーズは好きでよく観るのですが、この回は渋谷の公園通りにあるスマホ修理店で3日間カメラを回すんですね。
国際試合の対戦相手がわからなくなったバドミントン選手、LINEができなくなり「彼氏と連絡できないから死ぬ」と嘆く女の子、保存していたお母さんのメッセージが見られないと肩を落とす女性。いろんなお客さんがやってくる。

ここまでは誰もが想像できる人間模様ですが、この後やたらイライラしてる女性が出てくるんです。彼女は画面が割れたまま使っていてケガをしたと。なぜすぐ直さなかったかというと、「買って2週間しか経ってないのに直してたまるか」と。そして店員さんに「修理は3時間と言ったのになぜ1日かかったのか」と詰め寄る。
取材陣が聞くと、「スマホなんかに縛られません」と言うんです。でもこんなにイライラしているのは縛られてる証拠でもあるのですが、彼女のほとばしるエネルギーに無性に元気づけられます(笑)。
この回がいいのは、その後に作り手のメッセージや解決を加えるわけでもなく、ただ登場させて終わり、というところ。社会批判や美談に収束させない、観る側の日常と地続きな番組を観るとなんだかほっとします。
