コスメ業界の異端児ラムダン・トゥアミのリアル美容ライフ「デイリースキンケアは基本的に1種類のみ」

スキンケアは、一日にしてならず。毎日のメンテナンスが重要であることを説く、美容エキスパートたち。化粧水に始まり乳液、パック、そしてブースターの美容液など。愛用品と美容生活について聞いてみた。

Photo: Shoichi Kajino / Text: Keiichiro Miyata, Yu-ka Matsumoto, Ryuto Seno / Cooperation: Tsuyoshi Ode

パリの老舗美容ショップである〈オフィシーヌ・ユニヴェルセル・ビュリー〉をリブランディングし、今ではLVMHグループが注目する逸材として世界で知られるラムダン・トゥアミ。

当然、美容オタクであると予想し、普段の“美容法”を尋ねると意外な回答が返ってきた。

「僕が毎日使うものは基本的に1種類のみだよ。〈ビュリー〉の昔ながらの石鹸だけ。しかもプロトタイプやサンプル品などの余り物を使って顔を洗い、髪も体もそれ一つで済ませます。ラッキーなことに僕は乾燥肌でもないので、フェイスクリームは乾燥が気になる時に塗るだけですね」

特別なスキンケアは何一つ行っていないと主張するが、生活リズムと体調の維持には、人並み以上にこだわり、努力を惜しまない。

「一日の始まりは、朝6時に起きて想像以上に熱いシャワーを15~20分浴び続けることからスタートします。ホットシャワーを浴びている間は集中しているので、アイデアを考えるのに最適。そのあと7時過ぎにジムに行って自転車で30km。今日も欠かさず走りました。

僕は、お酒もたばこもやらない。食事は野菜中心で、飲み物はレストランでも水オンリー。毎日2Lの水を必ず摂取します。夜は10時には就寝。健康的な生活こそが美容と直結するのです。

極論、それを徹底していれば美容製品は必要ありません。でも、それができないのならば、〈ビュリー〉の商品でスキンケアをすることを強くおすすめします(笑)」

〈ビュリー〉オーナー兼ディレクター・ラムダン・トゥアミ