1:儲かる仕組みは作るが、お金目当てではやらない
「数字を把握できるようになることはビジネスで大事なことですが、ホームレス生活を経て気づいたことは、お金がすべてではなかったということです。自分が何者なのかを理解し、やりたいこと、夢中になれるものに突き進むこと。お金はその結果でしかないのです」
2:自分がデザインしたものが、自分を幸せにしてくれる
「基本的に自分が作ったと言えるものしか売りません。同時に、好きなものだけを取り扱い、その好きなものとは24時間付き合います。〈ビュリー〉をやることで気づきましたが、自分の世界を作り上げることが最も大切です。売り方までのすべてをデザインします」
3:誰の意見も聞かないフリーダムファースト
「誰かの意見を聞いて失敗したら、それは自分のせいです。その人は責任を取りません。失敗しても自分のせいなら、自分がやりたいことをやればいいのです。やりたいことは自分がいちばんわかるし、失敗しても責任を取ればいいので、僕は誰の意見も聞きません」
4:ビジネスパートナーは歓迎だが、共同経営はしない
「若い頃は誰かと一緒にビジネスをやりがちです。最初はいいのですが、やはりどこかで袂(たもと)を分かちます。クリエイティブと決定権が一貫していないと間違った方向に行きがちで、裏切られたこともあれば、逆にブランドを勝手に売却してしまったこともありました」
5:周りのスタッフは利口に限る
「我々の仕事はブランドデザインからカフェのコンセプトデザイン、空港のターミナル開発まで多岐にわたります。インスタのDMがきっかけでプレゼン資料を明日用意するかもしれない。いつでも創造力と情熱が必要で、MBAを取っただけの人材は役に立ちません」
6:手ぶらで店を出ても気分がいい店を作る
「〈ビュリー〉がそんなブティックです。どの店舗一つとっても同じデザインはなく、製品を手に取り、香りを嗅ぎ、販売員と少しの会話をするだけで、何も買わずとも、僕がやりたいストーリーを持ち帰ってもらえます。カタログもタダで持って帰れます(笑)」
7:思い立ったその時に動きだせないものは忘れる
「旅をすること、何でも見ること、関係ないものでも興味を持つこと。一日の貴重さを大切にしているので、思い立ったその瞬間から動き始めます。仕事相手にも必ず会いに行くし、ぐずぐずしているのは嫌いです。必然的に、動きださないものはすぐに忘れます」
8:ロゴを重要だと考えない。特定のロゴにもとらわれない
「ロゴは時代に逆行する20世紀のマーケティングの象徴です。結局、ロゴはルールで、みんな作りたがりますが、ルールは破るためにあります。我々はロゴを売っているわけではなく、優れた商品や世界観を、独自の方法でみなさんにお届けしているのです」
9:独自性こそが導き手、あえて流行に逆行する
「どこかのブランドが一つの流れを作り、ほかのブランドはそれに追従します。ありもしない最先端をめぐる戦いには興味はなく、唯一無二であることを目指します。それはどのように実現するかというと、真逆のアプローチを仕掛けます。流行には逆行するのです」
10:ありきたりなプレゼンをするなら死んだ方がマシ
「我々はプレゼンテーションが巧みです。多くの会社はパワーポイントでプレゼン資料を用意しているのだと思いますが、我々は伝えたい内容を、都度思いもよらぬ最適なツールを使って提案します。時にはコミックで描き、時には草と水を手に度肝を抜きます」
