Wear

Wear

着る

プロの仕事服。レザー縫製職人・池永太英

格好いい職人たちが着る仕事服が気になる。厨房、工場、畑など、それぞれが働く場所に合った機能やデザインをどう考えているのか。彼らが仕事服に求めるスタンダードに迫る。

photo: Keisuke Fukamizu / edit: Keiichiro Miyata / :

柔らかく着慣らした強靱なワークウェア

池永太英(レザー縫製職人)

レザー縫製工房で働く池永太英さんは、王道のワークウェアの持ち味をフル活用して作業に励む。

「例えば、革を裁断する工程では、作業台に肘や腰をつけて体をスライドさせる動作を一日に何百回も繰り返します。そのたびに服がこすれるけど、デニムならほぼノーダメージ。入社時に支給されたエプロンはさすがにリペアだらけですが、まだ現役です。ワーク由来の服でないと、こうはいきません」

レザー縫製職人・池永太英
エプロンが破れたら、端切れでササッと修復。20年繰り返し、この味わいに。

仕事服とはとことん付き合うのが、池永さん流。下ろす前に、体に馴染ませるルーティンがある。

「デニムは硬くて窮屈に感じるのが常。だから、1ヵ月くらい着慣らしてから仕事場で着ています。〈リーバイス®〉のジャケットは20年以上愛用し、もう別物。同じ姿を目指して、新調した〈コールマインギャランティード〉のジーンズを育てています。柔らかくなったワークウェアは作業をともにするたびにどんどん馴染む。そうやって最強の相棒になっていきます」