衣食住を丁寧に見つめる企画展『スープはいのち』が開催中。遠山夏未が展覧会に込めた思いを聞く

水、塩、野菜……最小の素材から成るスープという料理を通して、衣食住を考えるデザイナー・遠山夏未が新たな展覧会をディレクション。その内容に込めた思いを聞く。

text: BRUTUS

食べることは、内側から身体を包むこと

三宅一生の下でデザインをする中で、衣食住はずっと大切にしてきました。汁物という最小限の食の持つ豊かさは、イッセイ ミヤケの“一枚の布”という思想と通じ合うものだと感じています。

幼少期、最初の外食の記憶は、3歳のときに近所のお祭りで買った50円のコーンスープ。オレンジと白のカップに入ったスープがとても美しくて。振り返れば、私の食の記憶はいつもスープとともにありました。食を作って、ともにするというのは、人を豊かにする行為であるデザインそのものだと思います。


遠山さんが大学時代から大切にしており今回清書したコンセプトスケッチ。身体を包む「衣」、身体を内側から包む「食」、その外側を包む「住」を表現。

『スープはいのち』、というタイトルは、企画協力していただいた小池一子さんとともに決めたもの。英語訳を見て素晴らしいなと思ったのは、“Soup is Life” ではなく“Soup as Life” なんですよね。

スープを多角的に捉えて、身体感覚を通して衣食住の営みを見つめる展覧会です。そうして、自分たちの暮らしを支えている核が少しずつ見えてくる。そこから、他者へのまなざしが生まれて、広く世界が見えてくると思うんです。作品にはレシピも付いているので展示を暮らしに持ち帰ってほしいです。

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