グルマン温故知新:松陰神社前〈Dominic〉洋食のアレンジが面白い、普段着の薪火料理店

テーマごとにレストランを紹介するブルータスの人気連載。今回のテーマは「薪で焼く」。ガスや電気に比べると不便で不安定なのに、多くのシェフが夢中になる人類最古の調理法「薪火」。燃え盛る直火と、炎が落ち着いた熾火(おきび)を使いこなし、立ち上る煙でスモーキーな香りをまとわせる。素材は良くともカジュアルに使えるレストラン新顔を紹介しますよ。

photo: Shin-ichi Yokoyama / text: Mamiko Kume

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Dominic(松陰神社前)

洋食のアレンジが面白い、普段着の薪火料理店

オーナーシェフの近藤大介さんは、薪火料理の店で知られる東京・調布〈Maruta〉卒業生。「薪焼きは低温調理のように均一にならない曖昧なニュアンスが魅力」と自らの店でも採用。

アラカルトメニューに並ぶのは、地元・長崎から直送される肉や鮮魚、顔が見える農家が育てた旬の野菜など。レンガ造りのシンプルな暖炉で、炎を上げる直火と内部が赤々とした熾火の使い分けが腕の見せどころだ。

鹿肉のローストは網の位置をこまめに変えながら30~40分ほどかけて火入れ。表面がクリスピーに焼き上がり、嚙むほどに赤身らしい旨味がほとばしる。「薪火は柔らかい熱線と水分を含んだ炎の蒸気で火入れできる。野菜や肉にダメージを与えないように焼きます」と近藤さん。

長崎・佐世保で長く愛された洋食屋の息子らしく、アレンジの至るところにDNAを感じさせるのも妙味。ワインを愛する母・加代子さんのアットホームなサービスにも魅了されるはず。

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