グルマン温故知新:市ケ谷〈出汁中華pinzhen’s〉山海の豊かな素材を使った福建省の母の味を

テーマごとにレストランを紹介するブルータスの人気連載。今回のテーマは「ガチ地方家庭中華」。北京・広東・上海・四川の「中国四大料理」はすっかり定着したが、広大なかの国には、まだまだ未知の料理が。九段には福建省“単推し”の店が登場した。しかも家庭で愛される味を体験できる。

photo: Shin-ichi Yokoyama / text: Haruka Koishihara / special thanks: Masato Nakamura

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出汁中華pinzhen’s(市ケ谷)

山海の豊かな素材を使った福建省の母の味を

「ピンジェン」とは、ある女性の名前。店のオーナー・林忠銘さんのお母さん、品珍さんの中国語読みだ。林さんのふるさとは中国南東部の福建省。リアス海岸なうえに海と山とが近い地形なので、海の幸と山の幸の両方に恵まれている。その地から15年前に来日し、都内の中国料理店で経験を重ねた。

やがて、独立を決意。福建料理の店を開くべく、里帰りしてレストランを食べ歩いた。が、家で当たり前に食べていた品珍さんの料理が素晴らしいと気づき、自分を育んだ“おふくろの味”でメニューを構成することにした。

油脂分は控えめで貝類、昆布や海苔(のり)などの海藻類、キノコなどの旨味を大切にした料理は、深い味わいと軽やかな食後感が共存。また、個性的な郷土料理と並行して「炖罐(ドゥングァン)」というスープにも力を入れる。食材とだしを容器ごと蒸すことで複数の素材の旨味が融合した味わいが、福建の食文化の奥深さを伝える。

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