下町情緒溢れるノスタルジックな街。のんびりと散歩しながら訪れたい三ノ輪の店

東京で唯一の都営路面電車「東京さくらトラム(都電荒川線)」の停留地であり、映画『万引き家族』や、ドラマ『野ブタ。をプロデュース』『3年B組金八先生』などにも登場した昔ながらの商店街「ジョイフル三の輪商店街」はいまなお賑わいを見せている。地下90mから湧き出る天然温泉にどっぷり浸かれる銭湯や商店街のニューカマーまで、散歩しながらふらりと訪れたい。

photo: Hikari Koki / text: Nozomi Hasegawa

リサイクルショップあうん

3万点以上のアイテムの中から、自分だけのお宝をディグれる店

家財の片付けや引っ越しなどを行う〈便利屋あうん〉で回収した商品を中心に扱うリサイクルショップ。工場を改装した天井の高い店内には、雑貨や本、レコード、ゲーム、家電、家具、古着など、3万点以上のアイテムが所狭しと並ぶ。

手書きのおすすめコメントが添えられたプライスカードや、スタッフそれぞれの視点で組まれた什器レイアウトが店内を彩る。

「1階はジャンルレスに商品を並べて、2階では厳選した古着や家具を扱っています。便利屋の仕事の内容によって入荷するアイテムが決まるので、コレクターの方からアイテムを引き取ったときには特定のジャンルのものがずらっと並ぶことも。ちなみに最近は鉱石がかなり充実していますよ」とスタッフの荒川朋世さん。新井薬師のイベントスペース〈水性〉でのポップアップや、月1回、20時まで営業を延長するナイトマーケットも行っている。

ジェラテリア エルバ

定番から変化球まで、フィレンツェ仕込みのジェラート

2024年春、「ジョイフル三の輪商店街」内にオープン。「もともとパフェ専門店をやりたくて、ジェラートを極めようとイタリアのフィレンツェまで修業をしに行ったんです。そこでジェラートの魅力に気がつき、ジェラート専門店を始めました」と店主の新目若葉さん。三ノ輪を選んだのは、人と人との距離感や温かさがフィレンツェを思わせたからだという。

ラズベリーやミルク、キャラメルなどの定番はもちろん、修業先で伝授された「師匠のチョコレート」、ピリッとした刺激と爽やかさが同居する「山椒」、南千住の老舗豆腐店〈大倉屋豆腐店〉の濃厚な味わいを生かした「豆腐」など、ここでしか食べられない味も多くある。

「どんな食材を掛け合わせても作ることができるのがジェラートの面白いところ。過去には『ジョイフル三の輪商店街』にある鮮魚店〈しらすドンドン〉の干し海老のジェラートも作りました」

その場ですぐ提供するジェラートは、シングル(350円)から4種盛りのメガ(750円)まで選択できる(メガは店内飲食のみ)。

天然温泉 湯どんぶり栄湯

天然温泉、5種の泡風呂、オートロウリュ。進化し続ける銭湯

1946年創業。銭湯でありながら、地下90mから湧き出る天然温泉を堪能することができる。浴室のお風呂は6種類で、オートロウリュ&オート熱波のサウナも人気。超高濃度炭酸泉に美泡水風呂、ジェットエステ、ナノファインバブルの大露天風呂、ミクロの気泡で全身をマッサージするミクロバイブラといった5種類の泡風呂があり、“泡比べ”できるのも特徴のひとつだ。

「泡風呂が5つある銭湯なんて他にはないんじゃないかな。ちなみに大露天風呂の色は超微細なナノファインバブルによるものです。毛穴の汚れを取り除いたり芯から体を温めてくれるので、お湯に浸かるだけでも体がほぐれるし、肌がツルツルになると思いますよ」と3代目の梅田清治郎さん。

女湯の大露天風呂の浴槽内にはどんぶりのような壺湯を設置。壺湯ならではのダイナミックな入浴体験が楽しめる。2024年には水深165cmの樽水風呂(2025年12月時点では女湯に設置)も導入されたり、土日限定で薪ストーブを備えたトレーラーサウナを開放したりと、銭湯&サウナ好きを刺激するアップデートを日々行っている。

友栄堂

18世紀フランスからやってきた白い器

店主の斉藤淳さんみずからフランスで買い付けた器やグラス、布などを扱うアンティークショップ。「祖父がここで印刷所を営んでいて、場所と名前をそのまま引き継ぎました。シューズデザインを学んでいた服飾学生時代、布に魅力を感じたことがきっかけでこの店を始め、次第にアンティークの器にも興味が湧き、今のスタイルになっていたんです」

店内に並ぶのは19世紀頃に貴族が使用していた器。プレートやソースポット、エスプレッソカップ、寝たままの人が水を飲むために使用した吸い飲みなど、さまざまな形や用途の陶器を扱っているが、その色は白いものばかりだ。

「白い器が好きなのは、テクスチャーの奥行きを分かりやすく感じられるからです。色がない分、釉薬の質感や表面の凹凸といったテクスチャーの違いが際立つ。だんだんとその数も減って見つけにくくなってきていますが、年に3回ほどフランスに足を運んで買い付けをしています」

同じデザインの皿でも縁の形に微妙な差があり、手作りならではの風合いが際立つ。手に取ってみると、見た目に反して軽いことにも驚く。営業日や営業時間はInstagram(@tomoedo)で確認を!

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