糸のほつれや破れ、素材の歪みなど、ダメージをデザインとして取り入れたラインナップ。ブランドのテーマやコンセプトが反映されたユニークなフィニッシュを心して楽しみたい。
80年代のローエッジをアップデート
ローエッジ(ボロルック)を遊び心で再構築した今季のテーマは「TRASH」。ウールリネンのトラディショナルなトラウザーをベースに、両脇にほつれを出すための重ね接(は)ぎという縫製方法を採用。裾は切りっぱなしにしつつ、ほつれ止めステッチを施すなどケアも万全。

上質さとダメージの大胆なバランス
この秋スタートの〈オゥネス〉はクラシックアイテムを現代的に再構築するニットウェアブランド。古着のサドルショルダーセーターから着想を得て、イタリアの老舗ゼニア・バルファの上質な糸で編み上げた後、職人の手作業でクラッシュ加工を施した。

クラシックとアバンギャルドの絶妙な共存
クラシカルなヘリンボーンのアンコンジャケットは、前端、襟、袖、袖口から覗く裏地までを裁ち切り仕様にし、製品洗いを施して糸のほつれや生地の歪みをデザイン化。襟を立てての着用を想定したパターンなど、細部に及ぶこだわりはさすが。

バクテリアを利用した驚きのダメージ加工
上質なカウレザーを用いグッドイヤーウェルト製法で仕上げたブーツを土に埋め、バクテリアを利用してダメージ加工を施した気合の入った一足。自然の力による実験的なプロダクト作りを行うカプセルコレクションより。
