生地や糸に色をつける染色とは一線を画した技術を用いたアイテムを紹介。アート感覚のペイント、着古したような柔らかな感触、大胆な濃淡から光で変化するカラーリングまで。
天然染料染めで経年変化と深みを表現
ポケットに当て布のついたデザインは1940年代に〈Can't Bust'Em〉が製造したチノパンツがベース。古くから染料や漢方薬として用いられてきた楊梅(ヤマモモ)と柿渋の天然染料で着古したような微細な汚れと味を表現。穿き込むことで一層深い色合いを楽しめる。

鮮やかなオレンジの濃淡がインパクト大!
クラシックなバイカージャケットながら、個性的な染めと色彩で存在感を放つ一着。ファブリックはナイロンにポリウレタンフィルムをコーティングした「Bi-FILM」。縫製時の針穴とパンチング加工による穴から染料が染み込むことで色の濃淡が現れる。

エアブラシで染色したアートのような一着
カシミヤの老舗LIAPULL社を母体に持つ〈アヴァントワ〉。上質なカシミヤウールの一重仕立てのコートに、アーティストとしても活動するデザイナーのミルコ・ギニョーネがエアブラシを用いてハンドプリント。芸術家のガウンを思わせる唯一無二の仕上がりに注目したい。

玉虫のようなカラーリングが新鮮
「JUMBLE DYE」と名づけられた染色法は、複数の顔料や染料を用いた色の重なりと混ざり合いが特徴。光によって変化する玉虫のようなニュアンスが面白い。リバースウィーブ型のスエットは裏毛に特殊な撚糸技術を用いた糸を用い、シルクのような肌触りを実現。
