ご“鑑賞味”あれ!エンタメに満ちた、アジアのベスト1レストラン〈ガガン〉

世界のヒットソングが鳴り響き、キッチンと客席では大合唱が起こっている。エンタメに満ちたパフォーマンスととも料理が供されるこの店は「アジアのベストレストラン50」で1位に輝いた、いま世界で最も旬なガストロノミーだ。“フードオペラ”を標榜する〈ガガン〉、一体どんな店?

photo: Satomi Matsui / text: BRUTUS

アジアのベスト1レストランで、参加型“フードオペラ”を鑑賞+賞味

「ここでクイズです!」。メインを前にMCを務めるスーシェフのラフルさんが口火を切る。「この粘土包み焼きの中の食材は何?ヒントは、1・陸の動物、2・タイ料理には使わない、3・史上最高」。オープンキッチンを囲む約10名のゲストが口々に回答し、正解者がカウンター内に誘われる。

QUEENの「We Will Rock You」が鳴り響くと、ビートに合わせ、木槌を粘土の塊に向けて振り下ろす。ほかのゲストたちは手拍子で応援。粘土が割れ歓声とともに出てきたのは……?

〈ガガン〉の3時間25皿のコースは、かようにエンタメに満ちている。ファインダイニングを再定義し、“フードオペラ”を標榜する所以(ゆえん)だ。

「2020年から22年に店を閉め、半年間NYに住み、ブロードウェイに通って考えました。バンコクは“クレイジー”な町だから、クレイジーなことをやろうと」と、“指揮者”であるガガン・アナンドシェフ。コースは5部構成で、それぞれ“ACT”と呼ばれ、ACTごとに5〜6皿の前菜からデザートが供される。

ACT 1からガガンシェフの自国のインド、こよなく愛する日本、現在住むタイ、3国のコンビネーションの数皿、そしてデザートの“グランドフィナーレ”へと続く。BGMには各ACTの国の楽曲や欧米のヒット曲が流れ、キッチンと客席で大合唱の場面も。

数度の変遷を経て23年に今の形になって以来、25年3月の「アジアのベストレストラン50」で1位に返り咲き、6月の「世界のベストレストラン50」ではアジア最高位の6位に輝いた。間違いなく、世界の最旬ガストロノミーの一軒。今こそご“鑑賞味”あれ!

バンコク〈GAGGAN〉店内
アイランドで料理を盛り付けるシェフのファビオさんはポルトガル出身。“ACT”中は照明が転換し、料理人たちが歌い踊る。
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