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遊び心が散りばめられた、ファッションキュレーター・小木“POGGY”基史のスタイルブック

ファッション特大号だけのスペシャルなコラム通信「Mr. BRUTUS CLUB」。今注目すべき選りすぐりの情報を編集部がピックアップ!今回は、春の訪れにぴったりなショップや書籍、新作ウェアをご紹介。

photo: Kazufumi Shimoyashiki / text: Minori Okajime

彼のスタイルとともに、東京のファッションの変遷も学べる

国内外のブランドや文化に造詣が深く、それぞれを結ぶ役割を担う小木“POGGY”基史は自身をキュレーターと呼ぶ。そんな彼が今までに辿ったファッションシーンを振り返るスタイルブックが、リッゾーリ社より刊行された。2年の歳月をかけて作られた本作に、どんな思いが込められているのか、本人に話を聞いた。

「構成から撮影、執筆に至るまですべて自分たちで制作したので、私らしさが凝縮した一冊に仕上がったと思っています。随所に遊び心を加えるために、あえてコミカルな手法でアイテム撮影をしたり。ページをめくるのが楽しいと思ってもらえると本望ですね」

表紙は、“POGGY”こと小木基史が愛用する服や小物をテーマに彼の息子が描いたイラストを採用。トラッドからモード、ストリートまで幅広いジャンルを自由自在にミックスする、自身のスタイルが表現されている。

『Poggy Style: Dressing for Work and Play』は、彼が影響を受けたストリートファッションや音楽から始まり、自身のコレクションや今までに手がけたコラボレーションアイテム、対談インタビューなど多角的な視点による構成で展開されている。

「名品ばかり掲載するアーカイブブックにはしたくなかったんです。〈リーバイス®〉のデニム《501》なども掲載していますが、それと同じ熱量で好きなアニメ作品や邦ロックバンドのTシャツなど私的な宝物にフォーカスを当てています。国籍や年代を問わず、多くの方に面白く読んでいただけたら嬉しいです」

アトリエにて撮影。「書籍でも紹介したキッズの古着とヴィンテージスニーカーは、見ているだけでお酒が飲める、お気に入りの一角」