「シダ」とは?
花が咲かないため、地味な印象のシダ植物だが、非常に多様で奥深く、どっぷりとハマる植物マニアは多い。ここではジャングルの湿度の高い環境に適応しているシダ植物たちを紹介。基本はケースを使って高湿度を保って栽培するが、一部は馴化(じゅんか)させればケースなしで育てられるものもある。
フレグマリウルス ピシオイデス

メキシコ、グアテマラなどに分布。茎が茶色くなり、葉が密に長く生えて松のような雰囲気を持つ稀少種。分頭しやすく、大柄に生長するので見栄えがする。中高地性なのでなるべく涼しく栽培したい。
アネティウム不明種

エクアドル原産タキミシダの不明種。この仲間で新芽が色づくものは珍しく、赤く浮き上がった網状脈が非常に美しい。生長はとても遅いので、この新芽を拝めるのは年に1、2回程度である。
フペルジア不明種

葉が密着してヘビのような姿になるマダガスカル原産の不明種。おそらく熱帯雨林の樹木に着生するタイプではなく、高地の開けた岩盤などで生育していると思われる。育成自体は難しくないものの、生長は遅い。
トリコマネス ディヴェルシフロンス

コロンビア原産。低地雨林の林床に自生するコケシノブ科の仲間。細胞層が薄く透けて見えるため「フィルミーファーン(フィルム様のシダ)」とも呼ばれる。高湿度を維持してやる必要があり、ケースで栽培する。