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珍奇植物図鑑。チャーミングな花を持つ、つる性の着生植物「ホヤ」

「カッコイイけど栽培が難しそうだよね……」なんて、今まであきらめていた植物も、LEDライトの進歩のおかげで挑戦しやすくなってきた。そんなLEDライトでの栽培に相性が良い植物たちから、ビザールで魅力的な植物「ホヤ」を集めてみた。

photo: Akira Yamaguchi / text: Shogo Kawabata / special thanks: Akihiro Ito

「ホヤ」とは?

キョウチクトウ科に属するつる性の植物で、東南アジアやオーストラリアなどの熱帯地域に広く分布する。星形の美しい花が特徴で、中には甘い香りを放つ種もある。樹木や岩に根を張ることが多い着生植物。その属名は、イギリスのガーデナーであるトーマス・ホイにちなんでいる。

ホヤ デシプラエ

ホヤ デシプラエ
Hoya decipulae

インドネシアのスマトラ島で発見され、2019年に記載された比較的新しい種。花の先端が開かずに閉じたように咲き、金剛杵(こんごうしょ)のような不思議な造形となるホヤ。栽培しやすく、つる性でもないので仕立てやすい。

ホヤ インスラリス

ホヤ インスラリス
Hoya insularis

ボルネオ島東部で発見され、2020年に記載された比較的新しい種。棒のような細い葉に、UFOのような形状の花をつける。小さな一つ一つの花がすべて円の内を向いて咲く姿は、なんとも不思議。

フィランテラ不明種

フィランテラ不明種
Phyllanthera sp.

インドネシアのメンタワイ島に自生。ホヤ属に似るが、同じキョウチクトウ科の未知の種が多いPeriplocoideae(亜科)に属する。つるが長く伸び花が単独でいくつも咲く。開花は短く、2、3日で終わってしまう。

ホヤ ミトラータ

ホヤ ミトラータ
Hoya mitrata

ボルネオ島などに分布。葉が重なり合ってできた空洞がアリの巣になるアリ植物。アリの巣に適するよう遮光するため葉裏は紫色となる。強い光を当て続けることで丸まり続けて育つのでコンパクトに仕立てられる。