「クライマー植物」とは?
樹木や岩壁などを這い登り、樹上で花や胞子をつけるものはクライマー植物と呼ばれる。熱帯雨林では、そのほとんどが十分に生長すると大きく姿を変える。着生植物と違い、根は地面に張っている必要があるため、鉢植えにして育てる。ここで紹介しているものはガラスケースでの栽培がよい。
フレイキネティア エレガンチュラ

パプアニューギニア東部の固有種で、高地の雲霧林に自生する。ツルアダンとしては非常に葉が短く、一列に3枚の葉が重なる鱗のような形状となる珍種。「エレガント」にちなんだ種小名の植物は“良種”が多い。
マルクグラヴィア不明種

ペルーのマルクグラヴィア不明種。この仲間としては珍しく明瞭な鋸歯(きょし)を持ち、葉面はツヤツヤで光を反射する。これだけ特徴的な見た目をしていても、マルクグラヴィアの同定は非常に難しい。
ポトス バルベリアヌス

ボルネオ島/カリマンタン島の固有種で、網状脈が浮き出る赤い葉が特徴的な種。自生地では葉の直径が15cmを超える場合もあるようだが、栽培下で大きく育てるのはなかなか難しい。
クルカシア ロトンディフォリア

アフリカ・ガボン共和国のサトイモ科の植物。濃緑に凹凸の美しいビロード葉を持ち、新芽はオリーブ色。ホマロメナにそっくりな地味な花を咲かせる。自生地でも樹上まで這い登ることは少ないと思われる。
マルクグラヴィア不明種 “ミリピード”

ペルー・イキトスの低地雨林で発見された超小型のマルクグラヴィアでおそらく未記載種。長さ2cmほどの葉に入るシルバーの葉模様が美しい。コウモリが花粉を運ぶといわれるが、どのような花かはいまだ不明。