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珍奇植物図鑑。ジメジメ多湿を好む「ブロメリア」

「カッコイイけど栽培が難しそうだよね……」なんて、今まであきらめていた植物も、LEDライトの進歩のおかげで挑戦しやすくなってきた。そんなLEDライトでの栽培に相性が良い植物たちから、ビザールで魅力的な植物「ブロメリア」を集めてみた。

photo: Akira Yamaguchi, Tetsuya Ito(Aechmea) / text: Shogo Kawabata / special thanks: Tetsuya Onda, Takaki Ito(Encholirium), Fumio Fujikawa(Aechmea)

「ブロメリア」とは?

主に中南米の熱帯・亜熱帯に分布する植物の科。エアプランツとして知られるティランジアをはじめ、エクメアなどの葉のロゼットに水をためるタンクブロメリア、エンコリリウムやピトカイルニアなどの地生種も人気が高い。特にティランジアは近年、LEDでの栽培が盛んに行われている。

ナヴィア ラクテア

ナヴィア ラクテア
Navia cf. lactea

ベネズエラのアマソナス州産のブロメリア。写真は開花後でやや褪色しているが黄色の花をつけ、開花時はロゼットの中心部が白くなる。暖かい環境を好むためLEDによる屋内栽培が維持しやすい。

ラシナエア スピクローサ

ラシナエア スピクローサ
Racinaea spiculosa

ペルー・アマソナス県産の個体。変種も多く、葉模様も多様。ラシナエアは冷涼湿潤な環境を好み、栽培が難しいとされていたが、LEDライトとガラスケースを使うことで栽培しやすくなった。

エクメア ブラシコイデス

エクメア ブラシコイデス
Aechmea brassicoides

ギアナ地方に産する。非常に硬い葉のロゼットの中心部は、葉が重なり合ってドーム状の空洞構造を作る。これがドマティアとなるアリ植物である、という説もある。花茎がこのドームを突き破り、花を咲かせる。

ピトカイルニア ブロングニアーティアナ変種オルナータ

ピトカイルニア ブロングニアーティアナ変種オルナータ
Pitcairnia brongniartiana var. ornata

エクアドル産。葉に星斑(ほしふ)のようなスポットが現れ、一定間隔で茎を伸ばし葉を展開。葉の付け根から根を出し、着生植物のように木を登ることができる。多湿を好むが、ケースは不要。常湿で水やりを多めに管理。

エンコリリウム アガヴォイデス

エンコリリウム アガヴォイデス
Encholirium agavoides

ブラジル・ミナスジェライス州の10㎢以下の限られた地域にのみ生息する固有種。ロゼットは最大でも直径10cm程度という小型種で、自生地では岩場のわずかな隙間を埋めるように群生している。