ムスカラ フェロ ジェイ
〈フエギア1833〉
纏う人に合わせて全く違う香りを生み出す
生産時に入手可能な最高峰の天然原料のみを厳選したリミテッドエディション。パルファンのクリスタルボトルにはシリアルナンバーが刻まれる。アルゼンチンはブエノスアイレス生まれの情熱的な香水は、非常に詩的なアプローチで嗅覚を刺激する。纏う人の持つ香りに作用し、相互作用で全く違う匂いを生み出す「アンチ・パフューム」なるギミックが話題を呼び、生産が追いつかない時期も。美しい木箱を開くと、そこには創業者で調香師のジュリアン・ベデルの想いが詰まっている。
ファルコン・レザー
〈マティエール・プルミエール〉
高濃度で抽出したヴィーガンフレグランス
世界で最も成功している調香師のひとり、オーレリアン・ギシャールのブランド。天然香料を高濃度で抽出することにこだわり、香りが肌に残りやすい。「ファルコン・レザー」はフィンランド産のバーチタールを主原料に、ジャマイカ産のサフランや、アンダルシア産のラブダナム、ラオス産のベンゾインアブソリュートなど世界各地から最高の素材を厳選。上質なスエードのようなユニークさでありながら、オリエンタルを柔らかく感じる、印象的な香り。
オート パフューマリー ヴォヤージュ
〈セリーヌ〉
クチュリエを理解するヒントを閉じ込めた、トラベルスプレー
エディ・スリマンが抱いてきた感情の記憶や物語がベースとなった〈セリーヌ〉の香りは、調香師と本人の対話の中で生まれたもの。それは伝統あるクチュリエを理解する大きなヒントでもある。例えば、ステージに立つロックスターの衣装やポートレートを表現したスパイシーでミステリアスな「レプティール」(左)や、パリの夜を思い出させるムーディーなガルバナムやムスクに甘いバニラが匂う「ナイトクラビング」(右)など、刺激に満ち溢れた香りが、持ち運び可能なトラべルスプレーとして登場。
オーデコロン ローザ・ガーデニア
〈サンタ・マリア・ノヴェッラ〉
800年の歴史が生み出したフローラル
世界最古の薬局の起源は修道院。設立800周年を記念したフレグランスコレクションが「Firenze 1221 Edition」だ。ブランドを代表する7種の香りに加え、新たに発表された「ローザ・ガーデニア」は、ゴージャスなバラの香りに、柔らかでクリーミーなクチナシが一体となるフローラル系だが、どこかムスキーな印象。これまでもバスライン等では展開されていた男性にも人気の香りだ。もっと力強さを求めるなら、バニラベースにスモーキーなタバコやベルガモットが溶け合う「トバッコ・トスカーノ」がおすすめ。
ムンバイ ノイズ
〈バイレード〉
旅情をかきたてられるカオスな香り
ノスタルジックな街の不協和音から、現代的なサブカルチャーのコミュニティまで、クリエイティブ・ディレクターのベン・ゴーラムはアイデンティティの礎であるインド・ムンバイの情景を多様な香りに置き換え、この瓶に閉じ込めた。ラブダナムやサンダルウッドなどのベースノートに、レザーやコーヒーなどのビターな香りやトンカビーンズの甘い香りが折り重なるなど、コントラストは強め。カオスなようでいて、どこか温かみのある明るい香りは、エキゾチックな旅情に誘う。
E2001 イースト ガーデン
〈サウザンドカラーズ〉
香りを通じて社会問題の解決を目指す
〈サウザンドカラーズ〉は社会問題にもコミットした企業理念により、香りを通じて希望の連鎖がつながるように活動しているブランド。カラフルなボトルで17種類の定番香調をラインナップするが、エクスペリエンスシリーズは“希望の場所”を表現。日本の洗練された美意識を感じさせる、シラユリやシラギクなどをキーノートに、洗練されたクリーンで軽めの香り。性別や年齢を問わず、誰もが身につけられる香りだが、こちらの「E2001」はエストネーションだけのエクスクルーシブ。
モンクレール
〈モンクレール〉
LEDでブランドの持つ革新性を表現
ダウンジャケットのキルティングをイメージしたボトルにLEDのスクリーン。中央のロゴマークが起動ボタンになっていて、スマホで打ち込んだ文字をブルートゥースで飛ばして表示させることができる(日本語にも対応)。ボトル同様に香りも革新性を表現したもので、新雪のようなパウダリーで儚い美しさを感じさせながら、フローラルな甘さ、ウッディな温かさへとつながっていく。性別問わず使えるが、オムはファムと同じくマウンテンウッドをベースに、よりアロマティックな香りに。
オードパルファム インテンス
〈ブリオーニ〉
メゾン2作目の香りもラグジュアリーを体現
フレグランスをワードローブと呼ぶ〈ブリオーニ〉らしく、イブニングウエアに縫い付けられたラベルのようなボトルデザイン。完璧なタキシードのように、2人の著名なパフューマーによって仕立てられたフレグランスは、エレガントでいて力強い。ベルガモット、パチョリ、サフラン、ウードといった特徴が際立つ香料を厳選し、完璧なバランスで調合。長時間持続する香りは官能的な魅力に溢れ、一度嗅いだら忘れられない印象を残す。原料調達においてはサステイナブルに配慮。
マルセイユ
〈コム デ ギャルソン・パルファム パルファム〉
石鹸にインスパイアされたクリーンな香り
スクエアかつクリアなボトルに収められたのは、南フランスのマルセイユで作られる石鹸にインスパイアされたオー・ド・トワレ。サボン・ド・マルセイユとネロリの清潔感溢れるトップノートから始まり、ライチやフローラル、オレンジクリスタルが混ざり合う柑橘が印象的な香りを経て、アンバーやムスクなどのドライノートへと移り変わる。ジボダン社の調香師クエンティン・ビスクは、爽やかかつアクセントを効かせた香りで、清潔感溢れる石鹸を見事に表現してみせた。
シルバー バーチ&ラベンダー
〈ジョー マローン〉
他の香りとの重ねづけで自分だけのフレグランスに
限定品として2019年に登場した香りが好評を博して定番としてラインナップ。ベースは木々を感じさせるシルバーバーチ。そこにローステッドオークやアンバーウッドなどで魅惑的なヒネリを効かせている。英国を象徴するイングリッシュラベンダーが主役。凜としたグレープフルーツのフレッシュさから始まり、クラリセージなどがアクセントになっている。ライトな印象を受ける〈ジョー マローン〉のコロンだが、他の香りと重ねづけすることで、自分だけの香りを作ることができる。
フュージョンドゥ イッセイ エクストリーム
〈イッセイミヤケ〉
冷たさと熱さのコントラストを詩的に表現
香りのテーマは、冷たい水と流れ出す溶岩がぶつかるようなコントラスト。トップノートは爽やかなシトラス。ベルガモットとカルダモンの冷たさは、まさにボトルのイメージだ。ミドルでペパーミントの爽やかさやココナッツのまろやかさが表れて、より豊かな香りに。ベースに流れるウッディな香りが溶岩の力強さを表現しつつ、サンダルウッドとパチュリが、深みとコントラストをより明確にする。全編にわたってハーバルの爽やかな印象が漂い、広く好まれる香りにまとまっている。