お腹を満たし、遊び疲れた後は、次第にすやすや夢の中へ
ギャラリーたちの熱い視線を一身に集めながら、体をぴったり寄せ合いのんきにうとうとする2頭。木製の台で突っ伏しながら眠るレイレイと、その体を枕に今にも眠りに落ちそうなシャオシャオは、上野動物園で飼育される2歳の双子のジャイアントパンダだ。
種としては、ヒトのような“日中活動・夜間休息”の生活パターンではなく、昼夜を問わず数時間置きに活動と休息を繰り返す習性。2頭も例外ではなく、竹を食べては眠り、起きてはまた食べ……を気ままに繰り返している。
上野動物園の飼育係さんいわく「開園時間中に限れば、観覧通路から見えにくい、やや奥まったところで休むことが多い」というマイペースなレイレイ。対するシャオシャオは、レイレイのそばにくっついて休む姿もたびたび見られるそう。撮影時もレイレイを追いかけるようにシャオシャオも木製台へ。2頭はじゃれていたかと思えば、次第にどちらからともなく夢の中へと落ちていった。
「ヒトと同様にパンダにとっても休息は、気分をリセットする効果があるように感じます。あまり食べなかった竹も、休息を挟むことで急に食べ始めたり、嫌なことがあった時にはまるでふて寝のように休み、起きるとすっかり気持ちが切り替わっていたりすることも」と飼育係さん。
眠くなったら眠り、お腹が空いたらモリモリ食べ、ちょっと遊んでまた眠る。私たち人間も、時にはパンダを見習って、素直な欲求に身を任せたいものだ。