スパイス&スモーク&ソース。
3レイヤーがBBQをキメる!
本場アメリカのBBQを愛してやまないトロイ・ミラーさん。その旨さは「スパイス、スモーク、ソースが成す三位一体感!」と、ズバリ。
「ウッドチップを入れて、煙で燻しながら火を通すのが本場のスタイル。日本人がよくやる炭火で炙り焼くのとはまったく異なるものです。決め手はスモーク!肉に直接火を当てるのではなく、遠火でじっくり燻すんです」
すると、たとえ安い肉でも驚くほど軟らかくジューシーに仕上がる。ちなみに酸や果汁につけて肉を軟らかくする方法などはよく知られているが、ミラーさんレベルになるとインジェクター(注射器型の調理器具)で果汁を直接肉に注入するなんて驚きの技も!ほかにも火にくべた時、より多く煙が出るようにスモークチップをあらかじめ水に浸けておくなど、マスターならではのテクも披露。
さらに、「BBQはスパイスとソースが命」とも。アメリカでは地域によって味のバリエーションが実に多彩なのも特徴。本国のBBQ大会では、いかにオリジナルの味を表現するかで腕が競われるほど。
「今回のレシピを基本に、自分なりに足し算引き算をして、お気に入りの味を追求していくのも楽しいと思うよ」
もちろん、肉は塊で焼くのがマスト。ゆえに大きいものだと8時間近く焼き続けることもあるそうだが、「ビールを飲みながら、じっくり肉を仕上げる。それが楽しい!BBQはLow&Slow。究極のスローフードだからね」と満面の笑みを浮かべる。
ポークヒレとスペアリブのスモークグリル
材料(2人分)
ポークヒレ塊肉1本、ポークスペアリブ塊肉1本、リンゴジュース2カップ、スモークチップ(チェリー、アップル、ヒッコリー)適量、スパイス適量、BBQソース適量
作り方
①炭の上にスモークチップを置きグリル内を燻しながら120〜150℃の温度に保つ。
②ヒレ肉にインジェクターで直接リンゴジュース(1/2カップほど)を注入し、スパイスを振りかける。スペアリブにもスパイスを振りかける。
③肉をグリル内に入れ、少量の炭でスモークしながらじっくり焼く。肉は炭の直上ではなく、少し離して置くのがポイント。煙が少なくなったらたまに蓋を開けてスモークチップを追加しながら、ヒレ肉は約2時間、スペアリブは約3時間焼く。
④ヒレ肉の表面がマホガニー色になったら肉の両面にBBQソースを塗り、さらに30分ほど焼いて完成。
⑤スペアリブの表面がマホガニー色になったらアルミホイルの上に一度取り出し、肉をボート状に包んでから残りのリンゴジュースを入れ、ホイルでしっかり包み込んで1時間ほど蒸し焼く。
⑥アルミホイルを開き、肉の両面にBBQソースを塗り、さらに30分ほど焼いて完成。
味をキメる、オリジナルのスパイス&ソース。
オリジナルスパイス 材料(2人分)
ブラウンシュガー1/2カップ、パプリカパウダー1/4カップ、ブラックペッパー大さじ1、塩大さじ1、チリパウダー大さじ1、ガーリックパウダー大さじ1、オニオンパウダー大さじ1、カイエンペッパー大さじ1
作り方
すべての材料を空き瓶などに入れてシェイクする。空き瓶などを利用して作ればそのまま保存もできて便利。
BBQソース 材料(2人分)
ケチャップ2カップ、水1カップ、酢1/2カップ、ブラウンシュガー大さじ5、ブラックペッパー大さじ1/2、マスタード大さじ1/2、レモン果汁大さじ1、ウスターソース大さじ1、ウイスキーお好みで
作り方
すべての材料を鍋に入れて焦げないように混ぜながら、30分ほど弱火でじっくり火を通す。
仕上げにウイスキーを加えると、少しビターな大人の味に。