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箭内道彦、エリイ、大根仁「おなやみ相談室」:飲んで毒舌ってダメですか?

クリエイティブディレクターの箭内道彦、Chim↑Pom from Smappa!Groupのエリイ、映画監督の大根仁が読者のお悩みに答える連載の第256回。見事に三者三様な回答をぜひご覧ください。お悩み相談も随時受付中。前回の「絡みたいおじさん」も読む。

illustration: sigo_kun / edit: Asuka Ochi

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飲むとつい毒舌を吐いてしまいます。あくまでその場を面白くしたいノリで、居合わせていない人に大して思ってもいない毒を吐いたりして盛り上げて、翌日は決まって一人反省会です。先日、いいなと思う人の前でもそういう話をしてしまい、LINEのやりとりが止まりました。こんな自分をどうしたら挽回できますか?
(派遣事務/38歳/女)

毒舌の人

箭内道彦

毒舌に不可欠なのは愛と気遣い。どれだけ率直でも、人を不快にさせない鮮やかな技術が要求されます。誰かを傷つければそれはただの悪口、言葉のナイフになってしまう。原則的に毒舌は、世知辛い世の中をより良くするために強い相手と対峙する格闘術。場に居合わせない人に使うにはさらに高度なテクニックが必要。

初級者の鍛錬に、毒舌の最後に必ず「いい意味で」とつけてみるのはどうでしょう。「なにもわかってねえな。いい意味で」「ほんっとダメなやつだな。いい意味で」。いつかその補助輪が外れる日に向けて。

エリイ

飲むと人格変わるっていうのがありますが、その人が元々持ってる本質なんだと思う。チンポムメンバーの岡田は普段はほぼ喋りませんが、酒が進むと饒舌で会議中でも缶チューハイを片手に持っています。感覚をぼやかさないと世界がキツいのかもしれません。

岡田は飲み過ぎると思っていることを本人に言ってしまいます。七光だとか、なんも意味ない展覧会だったとか。そんな岡田がとっている方法は早めに帰ること。泥酔の二歩手前でどんなに盛り上がっていても帰ります。まだ意識が残っているうちに客観性を持つのが吉。

大根 仁

世代的に毒舌で真っ先に浮かぶのはビートたけし。昭和の漫才ブームの頃、客席に「おいそこのブス!」「バカみてえなツラしやがって!」と毒を撒き散らしながらも爆笑をかっさらう姿は衝撃でした。たけしの毒舌は泉谷しげるがライブで客と口喧嘩をするMCの影響で漫才に取り入れたそうです。

その泉谷の毒舌MCにも元ネタがあって、それは初期のRCサクセションの清志郎のMC。ファンの女の子に「ブス!」「帰れバカ!」。最高ですね。なぜ彼らが愛されるのか?3人に共通するもの、それは愛嬌とユーモアです。

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