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箭内道彦、エリイ、大根仁「おなやみ相談室」:思い出の品どうしてる?

クリエイティブディレクターの箭内道彦、Chim↑Pom(チンポム)のエリイ、映画監督の大根仁が読者のお悩みに答える連載の第175回。見事に三者三様な回答をぜひご覧ください。お悩み相談も随時受付中。前回の「浮気をやめない夫」も読む。

Illustration: sigo_kun / Edit: Asuka Ochi

実家が引っ越すことになり、昔の写真、学生時代にもらった賞状やトロフィー、宝物だったグローブ、日記など、自分で管理するようにと段ボール5個分の思い出の品が送られてきました。懐かしいけど全然要らない……。でも、親が大事にとっておいてくれたものを捨てる罪悪感もある。みなさんはどうしていますか?
(飲食業/40歳/男)

思い出の品どうしてる?

箭内道彦

なるべく捨てるようにしています。罪悪感は要らないです。大切にとっておいた親御さんも、それがあなたの負担になると知れば、捨てられることに抵抗はないはずです。人は多くのものを捨て続けながら生きていきますよね。引っ越しはその好機。胸の中の懐かしい記憶だけであれば家賃もかかりません。10年以上前、樹木希林さんの自宅に伺った時、気持ちいいほどにモノが何もなくて驚きました。使わない、余計なものはいっさい要らないのよと、眉間に皺を寄せながら笑っていたのが印象的でした。素敵だなあと思いました。

エリイ

段ボールにまとめてくれて超ありがたい。労力が減りましたね。私ならそのまま捨てたいですが、広げたら懐かしくていくら時間があっても足りなさそうです。群馬でホルモン焼肉を食べながら今、隣に実家の整理をした友達が座ってるので聞いてみましょう。「モノに優先順位をつけて絶対これは捨てないっていうのは最初に仕分けしていって、それ以外は捨てる」。当たり前の事だけど、やるのは難しいですね~。「モノを置くのにはお金がかかってるから、そう思うと不要なものは捨てられる、スペースがあればとっておけば」

大根 仁

僕は19歳の時に1人暮らしを始めたのですが、その時に「自分に関する過去はすべて必要なし!」と、小中高の卒業アルバムや文集、写真などすべて捨ててしまいました。重度の若気の至り病を患っていたのでしょう。たまに取材などで、子供の頃の写真を求められることがありますが、全部捨ててしまったと言うと100%怪訝なリアクションです。後悔しているかと言われればそうでもないです。多分、自分に興味がないんだと思います。思い出の品って、自己存在の肯定なのかもしれないですね。答えになってなくてすいません。