箭内道彦
素敵なドラマですね。なんだかもう、松本清張ばりのサスペンスのシズルが出ちゃってます。55歳の女将さんの行動の一つ一つに色気がある。それを発している時点で夫にとってはもうたまらないんでしょうね、たぶん。そしてめちゃくちゃ愛されているんだと思います。これはね、何もなくないですよ。付き合ってるとか体の関係があるとかでなく、すごく妖艶なにおいを感じてしまう。何でもないというのは何も始まってないという意味で無限だから、最高のエロティシズムです。でもそこがあなたの強い魅力なんだと思います。
エリイ
群像劇ですね。人間らしくていいじゃないですかその話。女将さんも間が悪いというか畳み掛けるように話題を作っていくなんてやるじゃないですか。人生は短いんです、きっと思ってるよりも。だから執着してこだわってしまう。この群像劇も人生で何回出来るかですよ(別にやらなくてもいいけど)。この話の登場人物3人で奏でるハーモニーは織りなして地球に存在する。そして女将さんはまだこの劇を続けようとしてる所も人間のミソですなあ。黄昏流星群的にいうと瓢箪から駒で本当に料理長とデキちゃったりして。てへ。
大根 仁
職業柄こういうドラマみたいな話を聞くとすぐキャスティングしたくなるんですが、「55歳女優」で検索すると賀来千香子さんがヒットしました。となると必然、料理長は布施博、嫉妬心の強いマッドな夫は佐野史郎=冬彦さんで、かつての『ずっとあなたが好きだった』になるわけです。そしてかの名作同様「そもそもなんで冬彦さんと結婚したの?」「何もないの? あるでしょー?」としか言いようがなく、このテの話はドロドロになるほど面白いので、どうか解決などせず、今後の展開を逐一報告してもらいたいです!
AUGER presents かっこいい大人は、“整え方”を知っている。vol.11 KAZANE