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箭内道彦、エリイ、大根仁「おなやみ相談室」:高齢で子供ができました

クリエイティブディレクターの箭内道彦、Chim↑Pom(チンポム)のエリイ、映画監督の大根仁が読者のお悩みに答える連載の第125回。見事に三者三様な回答をぜひご覧ください。お悩み相談も随時受付中。
前回の「一生、添い遂げる自信がない」も読む。

Illustration: sigo_kun / Edit: Asuka Ochi

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先日、高齢で子供を持ちました。バツ2後の再婚で、今生ではあり得ないと思っていたので、本当に嬉しいことです。ただ、子供が20の頃には還暦を優に越えた70代。生きているかすらわからない。今のうちから何か子に残しておきたいのですが、金でもモノでも味気ないような。みなさんなら、何を残しますか?
(販売員/55歳/男)

高齢で子供ができました

箭内道彦

高齢だからこそ渡せるものって、たくさんあると思います。さまざまな知識や、少しいいものを買ってあげられる財力は、20代と50代とでは全然違う。もちろん、運動会での体力のなさだったり、授業参観に行ったら自分のお父さんだけおじいちゃんみたいだったり、逆のこともありますが。ほかの家の子として生まれたら経験できないような日々をプレゼントしたらいいと思います。2人に残された時間がそんなに長くないことも子供なりにわかって、子供が考えることもきっといい体験。もしかすると孫は見せられないなとかね。

エリイ

おめでとうございます。明るい未来にはばたけ。モノは処分するのに困るし、やはり情緒的な考えは捨ててお金がいいと思います。写真とかもよっぽどじゃない限り1枚あればいいし、よくわからない鎧とかあっても売るのもだるいし。もしどうしてもモノを残したいなら胸に響く渾身の一発をお見舞いしてやりましょう。その際、よっぽどなエピソードが必要ですね。ただのモノのみだとゴミと同じなのでどうしてそれがその世に存在して、あなたに行くのかきちんと教えればガラクタもその子にとって生きていく力の宝になるよね。

大根 仁

先日ある仕事で、昭和の時代に偉大な業績を行った人物の息子さんに取材をしました。既に故人であるその人物が残したものは、今も様々な形のレガシーとして、私たちの世代に受け継がれているのですが、取材時に繰り返し息子さんが言っていたのは「親父ももう少し金を残しておいてくれたらなあ……」でした。偉大な人物は仕事に没頭するあまり自分や家族は二の次、少しでも金があるとすぐに投入。結果、遺産はほとんどなく相当苦労されたようです。残すべきは金!もしくは金(GOLD)!ちっとも味気なくないですよ。

窓際で作業をする蓮沼執太

窓辺で創作すれば音楽も外に開いていく。音楽家・蓮沼執太が語る窓

暮らす / PR

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