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日本、新しい体験に出逢う旅。〜現代湯治のススメ〜

いわゆる“湯治”が再注目されている。伝統的なスタイルはもちろん、古民家をリノベしたゲストハウスでの滞在やファスティングなど、これまでにないロングステイを楽しもう。

text: Mutsumi Hidaka

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温活&腸活でこれまでにない湯治体験を

旅館 大沼(宮城)

開湯1,200年の鳴子(なるこ)温泉で約120年続く湯治宿。5代目湯守が掲げるのは、自家源泉の重曹(じゅうそう)泉を軸にした現代湯治。8つある湯殿で、体を芯から温め血流を促す温活ができる。自炊のほか、ヘルシーな一汁五菜膳の付いたプラン(1泊2食付き1名12,980円~、1室2名利用時)も。スムージーを取り入れたファスティングプランも2023年夏スタート。

広さ160畳、総ヒバ造りの千人風呂を堪能

酸ヶ湯(すかゆ)温泉旅館(青森)

江戸時代から湯治で賑わい、昭和には国民保養温泉地第1号の指定を受けた老舗旅館。名物である混浴の「ヒバ千人風呂」は1つの浴室内に4つの異なる源泉があり、古くから「3廻り10日で万病に効果あり」とされる。湯治棟には、共同炊事場も隣接。入浴法などを相談できる温泉療養相談室も館内にあり、湯治初心者も安心して利用できる。

共同湯が徒歩圏内のリノベ古民家に滞在

WATOWA(島根)

世界遺産・石見銀山(いわみぎんざん)の積み出し港として栄え、鉱山労働者らを癒やした温泉津(ゆのつ)温泉。加水も加温もしない源泉が湧く。この温泉町を一つの宿に見立て、2021年に開業したのがゲストハウスとランドリー、レストランが一体となった〈WATOWA〉。共同湯の元湯(入浴料450円)に通いレストランで料理人の味を楽しむもよし、地元食材で自炊もよし。

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