2026年2月20日。NYの注目ブランド〈BODE〉によるアジア初の直営店、「BODE TOKYO」がオープンする。
デザイナーのエミリー・アダムス・ボーディは、アンティークのキルトやレースなどを使った、手仕事による温かみを感じさせるアイテムを数多く生み出してきた。これまでクラフトの魅力を表現し続けてきたブランドだけに、今回のショップについてエミリーは「大切にしているのは、そこに暮らす人々が、日常を楽しみながら過ごすコミュニティに溶け込むような『街の商店』としてのあり方」と語る。

そんな「BODE TOKYO」が根を下ろすのは、東京・代々木上原にある静かなヴィンテージマンションの1階。店舗デザインはNYのフラッグシップショップと同様に、エミリーの夫であるエーロン・アジュラ率いる〈Green River Project LLC〉が担当、「大使館」と「エントリー・ロビー」という2つのコンセプトを軸に空間を設えた。
一つ目の「大使館」というアイデアは、東京に多くの名建築を残したチェコ系アメリカ人の建築家アントニン・レーモンドがインスピレーションの源泉。1964年に昭和天皇から勲三等旭日中綬章も授与されたアントニン・レーモンドは、アメリカン・スクール・イン・ジャパン(1927年)、イタリア大使館別荘(1929年)などの設計に携わり、日本の伝統的な建築手法と、西洋の心地よさをミックスさせるデザインを生み出した。二つ目の「エントリー・ロビー」には、〈BODE〉が新しい大陸(アジア)に上陸する上での“入り口”という意味合いが込められている。
また店舗の内装には、出店する土地(日本)とアメリカを中心に、さまざまな国の歴史や文化をパッチワークするかのように、多彩な意匠が詰め込まれた。
例えば、舞台となった代々木上原のヴィンテージマンション。竣工当時から手付かずのまま残されていたマンションのロビーの佇まいを、そのまま「BODE TOKYO」のデザインの基盤として採用。店内の家具や調度品、装飾に関しては、1961年から63年にかけて行われた「ケネディ・レストレーション(ホワイトハウスの修復)」を参考にしたという。
店内には、ミッドセンチュリー期の国立公園のピローケース(枕カバー)を縫い合わせたクッションや「BODE TOKYO」のために制作された限定アイテムも並ぶ。
アジアという新しい舞台に向けた〈BODE〉にとっての「大使館」であり、「エントリー・ロビー」でもある本店。この場所で紡がれる、手仕事が宿るアメリカン・ラグジュアリーに注目したい。




