草彅剛といえば、ジーンズのコレクターで、ヴィンテージマニアとして知られていている。しかし、これまで表立ってその全容を見せることは皆無だったが、今回、展覧会形式で垂涎のコレクションの数々を『STAY BRAVE TSUYOSHI KUSANAGI』と銘打ってお披露目することに。ジーンズの原点ともいれる1901年モデルや、120年前のお宝デニムだけでも4本。1942年大戦モデルはなんと17本!リーバイス本社のアーカイブを凌ぐ勢いのラインナップを見ると、彼が世界トップレベルのコレクターであること一目瞭然だろう。原宿界隈のヴィンテージディーラーも注目の内容で、ミュージアム級のお宝もたくさん展示されるので、古くからのファンも、デニム好きも注目のエキシビジョンになっている。
その内容は、希少価値の高いリーバイスのヴィンテージデニムが中心だが、他ブランドのデニムやワークウェアをはじめ、アーリーアメリカンのヴィンテージアイテムも数多くコレクションしている。驚くべきは、クラシックなハーレーダヴィッドソンや、写真にもあるシボレーのピックアップトラックなど、洋服以外にもその世界観が波及していること。草彅の古き良きアメリカへの憧憬が、時代ごとコレクションするかのように広がっている。
この展覧会開催と同時に発売される書籍『STAY BRAVE』にも、その全容が美しい写真とともに収められている。そして、草彅本人が筆を取り、ヴィンテージアイテムにかける思いや、これまで集めてきたお宝ひとつひとつについての解説、溢れる愛情と情熱を文字に認めている。
草彅剛の新しい一面を見るとともに、ヴィンテージデニムの系譜をたどる意味でも貴重な展覧会なので、ぜひ足を運びたい。