“メカっぽさ”にときめいた、最愛ファーストウォッチ
初めて腕時計を買ったのは、ちょうど30歳になった時。節目を迎えて、どこか大人になった感慨もあり、思い切って手を伸ばしました。最初はアクセサリーのような華奢でキラキラしたものを想像していたんですが、お店に足を運んで探すなかで、ゴツくて機械感のあるものにばかり惹かれて。SFアニメのロボットに感じるのと同じようなときめきがあったんですよね。
自分の好きなメンズライクなファッションにも合いそうだなと、しっくりきたオーデマ ピゲのこの一本をファーストウォッチにしました。リューズや文字盤の武骨な印象と、オールシルバーの色味がメカっぽくて気に入っています。

1972年に発表されたオーデマ ピゲを象徴するコレクション「ロイヤル オーク」から、ストップウォッチ機能を備えた一本。初代から受け継がれる八角形のベゼルと六角形のビス、複雑な製造工程を経た文字盤のグランドタペストリー模様が特徴。「きらびやかすぎないマットな質感が、どんな装いにも合います」
でも惹かれて買ったとはいえ、人生で一番の大きな買い物。最初は気軽に着けられず、ここぞという時のために大切に保管していました。自動巻き時計なのでしばらく動かさないと止まってしまいますが、何もわからなかった当初は止まるたび時計屋さんへ。過保護な親みたいでした(笑)。
でも使わないのも時計によくないと学んでからは、あまり気にせずどんな日も身に着けていて、傷がついても自分だけの柄が刻まれたなと前向きに捉えていますね。それに腕時計を着ける習慣がついてからは、生活のテンポも良くなりました。
というのも、時間を10~15分早めてセットしていて。準備が遅い私を見かねた祖母が実家の時計を10分早くセットしていたことを思い出して、やってみようと。不意に人に時間を聞かれた時に間違って伝えてしまうところだけは困っていますが(苦笑)、自分なりの使い方ができるのもアナログな時計ならではです。
ベーシックなデザインのこの腕時計は、洋服ならデニムみたいな存在。背伸びせず、仕事も、遊びも、どんなシーンも受け止めてくれます。メンテナンスに手がかかる分、使うほど愛着が増すし、今では時計と私との間にあったよそよそしさもなくなり、腕にフィットしてきた感覚。ほかにも腕時計を持つようになった今でも、結局ここに戻ってきてしまう、登場回数ナンバーワンの一本です。

ニット16,500円(サロン アダム エ ロペ/ジュンカスタマーセンターTEL:0120-298-133)、パンツ*共布ベルト付き49,500円(ジェーンスミス/シップス インフォメーションセンター TEL:0120-444-099)、ピアス33,000円(ミチ ウィルウェイ/フォーティーン ショールーム mail:info@tp-numero.com)