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私の腕時計。〈Mountain Research〉デザイナー・安倍昌宏と「〈セイコー〉150m ハイブリッドダイバー」

メンズもレディースも超えて好みの一本を着ける人もいれば、一方で、道具として使い倒す人も。今、時計はより自由に楽しまれているといっていいかもしれません。〈Mountain Research〉デザイナー・安倍昌宏さんが語る愛のある一本の話。

photo: Jun Nakagawa / text: Ku Ishikawa

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誕生日に師からもらった一本。着けずとも眺めるだけで

アウトドア用の時計を普段から巻きます。厄年の42歳に購入した〈カシオ〉のプロトレックは、電池いらずで気温や気圧、方角も標高もわかる優れもの。ほとんど毎日着けていますが、最も思い入れのある一本は、50歳の誕生日に代表の小林節正からもらった、この〈セイコー〉。

文字盤もベルトもオレンジ。ベルトは小林が交換したもので、アウトドアウェアの定番色にして、〈Mountain Research〉でも長年使っている色です。こぼれ話ですが、40歳の誕生日には小林から古いGPSをもらったんです。

10年ごとに位置と時間にまつわるプレゼント。師に「ずっと見てるぞ」と無言の圧をかけられているようでいて、でも愛を感じると言いますか(笑)。気持ちに活が入る一本です。

セイコー 150m ハイブリッドダイバー
〈セイコー〉150m ハイブリッドダイバー
1982年発売、世界初のデジタルアラームクロノグラフ機能を備えたダイバーズウォッチ。映画でアーノルド・シュワルツェネッガーが着けたことでも知られ、アーニーとも呼ばれる。「山好きがダイバーズを着けるギャップも面白いですよね」

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