Live

Live

暮らす

俳優・中島 歩の好きな器と、その付き合い方

個展に並んで手に入れた若手作家の器、旅先で一目惚れした骨董品、知人からもらった思い出深い一皿……器には、一つ一つに使い手のストーリーが詰め込まれています。カジュアルに楽しむ新世代の器好き俳優・中島 歩が語る、とっておきの逸品と、その使い方。

styling: KANAE GOTO / hair&make: Moe Hikita / photo: Ayumi Yamamoto / text: Kohei Hara

連載一覧へ

名前や背景は気にせず、とにかくピンときたものを揃える

例えば音楽を聴く時は歴史やつながりを追いかけながらマニアックに聴いたりもしますが、器はそうではなく、もっとワイルドに揃えていますね。

作家や年代にこだわらず、人にあげたりもらったり、ピンときたら旅先のなんてことのない土産屋でも買うし、街角の無料箱からもらってきたものもあります。器って用途がありつつ、訪れた証しや思い出になるのがいいんですよね。

そんな中でよく行く吉祥寺の〈MARKUS〉は、いつも器に関する知識の入口になってくれる店。ここで手に入れた齊藤十郎さんのスリップウェアは、ターコイズブルーの釉薬がダイナミックに流れた模様が気に入っています。

齊藤十郎のスリップウェアなど。
齊藤十郎のスリップウェアなど。
釉薬の表現が独特なスリップウェアは、〈MARKUS〉で一目惚れ。熊本県小代焼ふもと窯、鳥取県岩井窯で修業後に独立し、現在は静岡県伊東市を拠点とする1969年生まれの作家作。左奥の一輪挿しは、映画の撮影で訪れた上海の土産屋で購入。真ん中はヴェネチアで映画祭の時に買ったヴェネチアングラスと、右は広島・尾道の古民家から出てきたガラス皿。

丸くてシンプルなプレートみたいなものより、全体的に派手でガチャガチャしていて、色にも特徴のあるものが好きなんですよね。

家具やレコードや本など、好きなものに囲まれて生活をするのが楽しくて、器もどんどん増やしています。

俳優・中島 歩

連載一覧へ