入口は、風変わりな友達が教えてくれた
爆音のグレン・グールド
唐突ですが、漢方薬と音楽って似ていると思うんです。複数の生薬の組み合わせで作られるのが漢方薬ですが、混ぜる種類が多くなると、個々の効果は出にくくなるといわれていて。
音楽も同じで、歌や複数の楽器の組み合わせで作られるポップスやオーケストラよりも、混じり気ない独奏の方が、音自体はより心に刺さると思うんです。だから、ただ心の奥底から音に浸りたい時は独奏曲を聴きます。
クラシックを教えてくれたのは、大学時代の友人。家には任侠漫画とクラシックCDしかない風変わりなやつで(笑)。彼が爆音で聴けと教えてくれたのが、グールド演奏の1。音の美しさが衝撃的でした。
2はサムイル・フェインベルグというピアニストの演奏で。平均律はいろんな人が弾いていますが、彼の演奏が僕にはしっくりきます。3はアンドレス・セゴビアの演奏が良い。彼の音には独特の温かみがあって癖になるんですよね。車でしっとり聴くのも好きな一曲です。
1. 「ゴールドベルク変奏曲 BWV988」/バッハ
![『バッハ:ゴールドベルク変奏曲(81年デジタル録音)』](https://brutus.jp/wp-content/uploads/2022/02/assetterEX-211190-1600x1600.jpg)
2. 「平均律クラヴィーア曲集 全曲」/バッハ
![『平均律クラヴィーア曲集 全曲』](https://brutus.jp/wp-content/uploads/2022/02/assetterEX-211189-1600x1360.jpg)
3. 「フーガト短調 BWV1000」/バッハ
![『セゴビア/バッハ全録音集 1927-1955』](https://brutus.jp/wp-content/uploads/2022/02/assetterEX-211188-1600x1600.jpg)