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政治家・志位和夫が選ぶ、闘いの前の緊張感を高めてくれる3曲

星の数ほどあるクラシック曲は、聴き方も楽しみ方も人それぞれ。気持ちを落ち着かせてくれる曲から幽体離脱を促す曲まで?クラシック通27人が極めて個人的なテーマで選んだ3曲を一挙に公開します。

Text: Aiko Iijima, Konomi Sasaki, Saki Miyahara / Edit&Text: Emi Fukushima

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繰り返し聴き続けてきた
心を奮い立たせる大傑作

両親の影響で、幼少期からクラシック音楽に触れていました。今でも私にとって生きるうえでの酸素のような存在。それほど常に聴いています。今回選んだのは勝負の時に特によく聴いている3曲。日常生活でも聴いている昔から大好きな曲ばかりですが、何度聴いても気持ちを熱くさせます。

1、2は20世紀に作られた楽曲の中でも最大傑作だと思っている曲。1は当時20代後半だったショスタコーヴィチの自由奔放さと新しい手法がいくつも盛り込まれています。2は戦時に作られた曲。戦後の情勢まで見越して作られた本作は、別の星のものかと思うほど高貴かつ戦慄すべき作品です。どちらも聴くたびに精神が深くゆさぶられます。

3は水彩画のように色彩豊かで各曲にいくつも山場がある。以前、尊敬する大ピアニスト、スヴャトスラフ・リヒテルの演奏を生で聴いた時には、半年以上も曲が頭の中で鳴り続けるほどの衝撃を受けました。いずれもぜひ、聴いてほしい作品です。

1. 「交響曲第4番ハ短調 作品43」/ショスタコーヴィチ

『ショスタコーヴィチ:交響曲第4番』
『ショスタコーヴィチ:交響曲第4番』指揮:ワレリー・ゲルギエフ/演奏:マリインスキー劇場(キーロフ歌劇場)管弦楽団/2004年度のレコード・アカデミー大賞を受賞したディスク。デッカ/¥2,670(CD)。

2. 「交響曲第8番ハ短調 作品65」/ショスタコーヴィチ

『交響曲第8番 ゲルギエフ&マリインスキー劇場管弦楽団』
『交響曲第8番 ゲルギエフ&マリインスキー劇場管弦楽団』指揮:ワレリー・ゲルギエフ/演奏:マリインスキー劇場(キーロフ歌劇場)管弦楽団/1994年のヨーロッパ遠征を行った際に録音。デッカ/廃盤(CD)。

3. 「練習曲集『音の絵』」/ラフマニノフ

『前奏曲集/練習曲集「音の絵」(リヒテル)』
『前奏曲集/練習曲集「音の絵」(リヒテル)』演奏:スヴャトスラフ・リヒテル(ピアノ)/20世紀最大のピアニストの一人、リヒテルの超絶技巧の真骨頂。アルト・レーベル/輸入盤:オープンプライス(CD)。

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