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ミュージシャン・長谷川白紙が選ぶ、かなり気分がブチアガる3曲

星の数ほどあるクラシック曲は、聴き方も楽しみ方も人それぞれ。気持ちを落ち着かせてくれる曲から幽体離脱を促す曲まで?クラシック通27人が極めて個人的なテーマで選んだ3曲を一挙に公開します。

Text: Aiko Iijima, Konomi Sasaki, Saki Miyahara / Edit&Text: Emi Fukushima

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自分の中にある「アガる曲フォルダ」から
厳選した興奮の塊

この3曲が流れた時の私の感情は、クラブでDJが大好きな曲をかけた瞬間、思わず腕を突き上げて叫んでしまう時と全く同じです。

1は、ジャンル分けするなら現代音楽になるのでしょう。ヴィトマンは非常に独特なポップセンスを持っていて、1993年の作曲当時に流行していたテクノのビートから思いついたのだそう。“最高速度で”掻き鳴らされる弦楽六重奏の身体性と、意外で不思議で現代的な和音がかっこいい!

2は、私が初めてクラシック音楽で“ブチアガる”体験をした曲。第1楽章の冒頭、流麗で壮大な楽想と重厚なピアノの和音から突如歯切れのいいカスタネットが踊るように入ってくるところで鳥肌が。

3は、実はとても現代的な魅力を持った作品。最終楽章ではバイオリン奏者が調弦の間違いに気づき、突然チューニングをし直すのです。音楽的な連綿から解き放たれる形で個別に存在するチューニングという行為の存在感は、新鮮で目が覚めるようです。

1. 「180 Beats Per Minute」/イェルグ・ヴィトマン

『Mendelssohn: Symphony No. 3 in A Minor "Scottish" & The Hebrides - Jörg Widmann: 180 Beats per Minute & Fantasie』
『Mendelssohn: Symphony No. 3 in A Minor "Scottish" & The Hebrides - Jörg Widmann: 180 Beats per Minute & Fantasie』演奏:アイルランド室内管弦楽団/Orfeo/輸入盤:オープンプライス(CD)。

2. 「ピアノ協奏曲第3番 ハ長調作品26」/プロコフィエフ

『プロコフィエフ:ピアノ協奏曲第3番&バルトーク:ピアノ協奏曲第2番』
『プロコフィエフ:ピアノ協奏曲第3番&バルトーク:ピアノ協奏曲第2番』指揮:サイモン・ラトル/演奏:ラン・ラン(ピアノ)、ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団/ソニー・クラシカル/¥2,400(CD)。

3. 「交響曲第60番 ハ長調」/ハイドン

『〈ハイドン:交響曲集 Vol.8〉交響曲 第60番「うっかり者」、第54番』
『〈ハイドン:交響曲集 Vol.8〉交響曲 第60番「うっかり者」、第54番』指揮:飯森範親/演奏:日本センチュリー交響楽団/2017年大阪・いずみホールのライブ音源を収録。オクタヴィア・レコード/¥3,200(CD)。

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