日の出とともに訪れる客に
パプアの稀少豆をドリップ。
Atlantic Coffee Stand(千葉/一宮)
オープン時間は“日の出”。千葉の一宮海岸近くのこの店は太陽が昇ると同時に、パプアニューギニアの豆をベースにした浅&深煎りのブレンドが楽しめる。その個性を特に感じたいなら華やかなアシディティの浅煎りがおすすめ。店主でプロサーファーの吉川共久さんはパプアニューギニアのサーフィン親善大使を務めているだけに、シグリ農園の豆を積極的に扱い、現地の人に焙煎をお願いした豆が入荷するのもここならでは。海を訪れる客が多いからか、朝でも活力のある客ばかりが集い、その空気感もまたここでしか味わえないものの一つといえる。
100年の老舗の新定番。
朝限定のブレンドコーヒー。
松屋珈琲店(東京/虎ノ門)
1918(大正7)年開業、ブレンドコーヒーが評判の老舗焙煎所が、昨年11月から開店〜10時限定でモーニングコーヒーの提供をスタート。深煎り、中煎りの2種を販売する。この試みを発案したのは、店主の3代目・畔柳一夫さんの新たな相棒、〈STREAMER COFFEE COMPANY〉でのバリスタ経験もある滝沢拓也さん。店が昔から得意とする深煎りに加えて、朝の目覚めにフルーツのような爽やかな香りが立ち込める中煎りも人気だ。ブレンドは日替わりゆえ、日々新たな驚きも。朝の一杯が活力になると、周辺のビジネスパーソンの心を掴んでいる。
朝から賑わう築地で飲める
至極のシングルオリジン。
※現在休業中
YAZAWA COFFEE ROASTERS(東京/築地)
築地市場内で運搬業を25年続けた廣田賢一郎さんは、築地で朝からスペシャルティコーヒーが飲める場所をと、知人のお肉屋さんの裏口に店を開業。店は小さくとも姿勢は大真面目で、自宅の焙煎機で毎日ローストしている。店主が力を注ぐのは酸を心ゆくまで味わえる浅煎りのシングルオリジン。ただし市場の声をもとに様々な煎り加減を提供している。いつかは焙煎機のある店を持ちたいと廣田さんは語ったが、この面構えもまた味わい深いと常連客は言う。時にはお寿司屋さんの要望で湯飲みに淹れるなど、見た目はエッジーでも顧客ファーストだ。
キレのあるすっきりとした
コーヒーを目覚めの一杯に。
REC COFFEE(東京/水道橋)
進化系カプセルホテル〈ナインアワーズ〉には、浅草店に〈FUGLEN〉、赤坂店に〈Glitch Coffee〉と、スペシャルティコーヒーの名店が多く入店。そして昨年12月に誕生した水道橋店には、福岡発の実力派ショップ〈REC COFFEE〉が東京初進出。神田川沿いのロケーションで、7時から営業する。モーニングコーヒーは、素早く提供できるバッチブリューで抽出。豆はブラジルやエルサルバドルのシングルオリジンや博多ブレンドなど、すっきりとした後味の豆を日替わりで厳選。優しい日差しが差し込む空間で、コーヒー片手に朝のひとときを。