博多人形職人による風物詩のおはじき
福岡県では焼き物のおはじき作りが盛んです。博多人形師の手によって丁寧に仕上げられる伝統工芸品で、季節の風物詩などの多彩な題材が小さな世界に凝縮されています。

このおはじきと深く結びついているのが、福岡市の筥崎宮(はこざきぐう)で毎年秋に催される放生会。この放生会(ほうじょうや)の日には、以前、この連載でもご紹介した博多人形職人有志の〈白彫会〉が手がけ、毎年テーマが替わる「放生会おはじき」が授与されていましたが、あまりの人気のために中止となり、現在は筥崎宮をモチーフとした「筥崎宮おはじき」が授与されています。
また、博多人形の職人たちは個々でも独自のおはじきを作っており、今回ご紹介するのは梶原博多人形工房による「端午の節句」をテーマにしたおはじき。こいのぼりや兜(かぶと)などお馴染みのモチーフがかわいらしいおはじきになっています。
