日本最初の庚申尊出現地の絵馬
大阪市天王寺区にある四天王寺の庚申堂は、日本最初の庚申尊出現の地として知られる、「青面金剛童子」を本尊とする御堂です。この青面金剛童子は60年に1度しか御開帳されない秘仏で、御開帳の日には、大般若転読会や柴灯大護摩供(さいとうおおごまく)などの法要が営まれ、多くの参拝者が集います。次回は2040年で待ち遠しい限りです。

本堂の南側には、猿が両目を手で覆う「見ざる」、口を覆う「言わざる」、両耳を覆う「聞かざる」の三猿の木像を祀(まつ)る〈三猿堂〉があります。病や災いが“サル(去る)”という語呂から厄除けの象徴となっており、香炉の台座や石灯籠などの境内の至るところにその姿を見ることができます。そんな庚申堂で授与されているのが、三猿の描かれた絵馬。この絵馬には、災厄や病気が去り、平穏な日々が続くようにという願いが込められています。
