英彦山の夫婦相和すを願う土鈴
福岡県の英彦山(ひこさん)地域の代表的な縁起物として知られる素焼きの土鈴「英彦山ガラガラ」。小さな素焼きの鈴に太陽を表す赤と水を表す青の彩色を施されており、「カラカラ」と鳴る音色が名前の由来ともいわれています。
その起源は古く、慶雲年間の旱魃(かんばつ)時、文武天皇が英彦山に雨乞いの勅願を立てたところ、見事に雨が降ったという故事に遡ります。感謝の印として奉納された鈴がのちの信仰と結びつき、文治5(1189)年には肥前の城主がその鈴を模して土鈴を作らせ英彦山に奉納したと伝えられています。
そんな日本最古の土鈴ともいわれる鈴は現在、〈英彦山がらがら鈴類窯元〉の一軒だけで作られています。この窯元には昔ながらの鈴のほかにも様々な土鈴が伝わっています。
そんな日本最古の土鈴ともいわれる鈴は現在、〈英彦山がらがら鈴類窯元〉の一軒だけで作られています。この窯元には昔ながらの鈴のほかにも様々な土鈴が伝わっています。写真上は2匹の鯛が対になっている「祝鯛」の土鈴で、家内安全の鈴です。