南木曽の風物詩、「花馬」が復活!
長野県南木曽町(なぎそまち)にある五宮(いつみや)神社では、毎年10月、五穀豊穣に感謝する『花馬祭り』が行われます。300年余の歴史を持つ神事で、馬の鞍に「花」と呼ばれる長い竹ひごに色紙を付けたものを飾った3頭の木曽馬が町を練り歩きます。
その後、神社へと入り、境内を3周した後、待っていた参拝客が馬に付いている花を先を競って取り合うのです。うまく手にすることができた人たちは、花には厄除けの御利益があるとされることから家の玄関に取り付けたり、虫除けとして田の畦道(あぜみち)に立てたりします。
この長野県の無形民俗文化財にもなっている花馬を模した木彫りがかつてお祭りの信州郷土玩具として伝わっていましたが、数年前に作り手の木工職人が亡くなり、一度途絶えてしまいます。しかし、それを惜しんだ有志の方々が保存会を作り復活したのが、この「花馬」です。