南北朝時代の名将を祀る神社の人形
兵庫県神戸市にある湊川神社は、南北朝時代の「智・仁・勇」兼備の名将といわれた楠木正成公を祀(まつ)る神社です。延元元(1336)年、湊川合戦の末、正成公をはじめとした一族が殉節した場所であり、境内の殉節地は国指定の文化財史跡にもなっています。
地元の人々によって大切に守られてきた御墓所は、江戸期に正成公を崇敬していた徳川光圀公によって大きく立派なものが造られます。その後、幕末の志士たちが参詣し、精神の拠(よ)りどころとなります。明治になると明治天皇により神社創祀の御沙汰があり、明治5(1872)年に創建されました。
伊藤博文もこの湊川神社創建に一役買っていて、殉節地に1対の灯籠を奉献しており今も残っています。そんな湊川神社では正成公をかたどった土人形が授与されています。どっしりとした武者姿の正成公らしい縁起物です。