「無事にかえる」を叶える猿田彦大神のお使い
三重県伊勢市の二見浦(ふたみうら)に鎮座する〈二見興玉(ふたみおきたま)神社〉。その沖には、夫婦岩と呼ばれる2つの大きな岩が並んでいます。さらに沖合の海中には、天孫降臨の際に猿田彦大神が立ったとも伝わる霊石「興玉神石(おきたましんせき)」が沈んでおり、夫婦岩は、この興玉神石を拝むための鳥居としての役割を担っていて、男岩と女岩の間には、大注連縄(おおしめなわ)がかかっています。海中の興玉神石は、1960年のチリ地震津波で海水が引いた際、一時的に姿を現したことがあるのだとか。
そんな二見興玉神社の祭神である猿田彦大神は、天孫降臨の際に道案内を務めたことから、古来、交通安全や善導の守護神として信仰されてきました。また、カエルが猿田彦大神のお使いとして信じられており、「無事帰る」「貸したものが返る」などの御利益があるとされ、様々なカエルの縁起物が授与されています。