厄除けの葉を竹籠に入れた木守り
蘇民将来とは、旅の途中の素戔嗚尊(すさのおのみこと)に一夜の宿を提供し、貧しいながらも丁寧にもてなした蘇民将来という人物が、素戔嗚尊から「疫病が流行ったら、“蘇民将来子孫也”と書かれた札を持っていれば、疫病を逃れられるだろう」と言われた、という伝説から、厄除けの護符として信仰されている縁起物。
全国にこの逸話は広まっており、各地に残っています。今回の蘇民将来は大阪の杭全(くまた)神社のもの。八角柱の木製の「蘇民将来守」は、定番の形ですが、その下に竹籠が付き、中にはナギやヒイラギ、南天などの葉が入っています。
これらの植物は古くから厄除けや招福の御利益があるといわれているもの。また竹籠は目籠と呼ばれ、神様が訪れるための目印として古くから使われ、たくさんの目があることから、それに驚いて厄災が逃げていくといわれています。