スパイスポスト(代々木公園)
「カレーは家庭料理」が身上、
1,000回食べた店の味をベースに。
カレーを食べるのも作るのも大好きだったという藤森信貴さんが、これだという味に出会ったのは、旅先のインドでも有名カレー店でもなく、とある酒場だというのが面白い。通うほどにカレー愛を深め、ついに店を開くに至った。
ラインナップはチキンを軸に、キーマ、ポークビンダルーの3種が定番で、時々ココナッツ系が加わる。柱となるチキンは「毎日食べられる、とがりすぎてない味」を目指し、ベジブロスと25種のスパイスでさらりと仕上げる。そこに肉々しいキーマ、辛味と酸味が立つポークビンダルーでインパクトをプラス。チキンのルーは、追加無料。アツアツのルーを追いがけすると、スパイスの香りが再びぐっと立ち上がり、食欲に拍車がかかる。
スパイスカレー MANTRA(高円寺)
激戦区に「辛くないカレー」、
8種類の副菜も彩り鮮やか。
味にもビジュアルにも圧倒的な個性をもたらしているのは、8種の副菜。季節野菜のアチャールやマリネに加え、ピザ生地を揚げたゼッポリーネまでがずらり。タイ料理店からイタリア酒場まで、さまざまな店で働いた森野竜太朗さんの型にハマらない味作りが光る。
主役のカレーは、チキンとキーマを定番に魚介やマトンなど時季替わりのおすすめを加えた3種で、いずれもじっくり炒めたタマネギのフルーティな甘味が印象的だ。マイルドなカレーとフレッシュな野菜の副菜との掛け合わせは、毎日でも食べたくなる“心地よさ”。さらに10種のトッピング(有料)を組み合わせれば、味の広がりは無限大。カレー激戦区・高円寺に新風を吹き込むニューカマーだ。
ゴーダカフェ(松陰神社前)
ご飯とパンを混ぜるという、
衝撃の合いがけカレー参上!
そりゃ、インド人もびっくりだろう。なにせ、カレーじゃなくて、炭水化物の合いがけなのだから。この衝撃作が生まれた経緯はこうだ。カフェ開業にあたり、長年カレーを学んでいた小田隆之さんは、訪れたムンバイでグリーンチャツネが入ったストリートサンドに開眼。これをアレンジしたサンドとカレーの2枚看板で、自店を船出した。
ところがある日、ご飯とカレーを混ぜてサンドにのっけたところ、発見してしまったのだ。パンに挟まれた紫タマネギとグリーンチャツネが、トマトが効いたカレーご飯と一つになって生まれる至福を。で、“出ないだろうな”とメニューにしたら、大ヒット。気を良くして、麺もオンしたトリプル炭水化物プレートも販売中だ。