メキシコは、多くの日本人にとっては、いくつかの先入観がある遠い国に映っていることだろう。しかしながら、この本を読めば、新しい窓が開けたような感覚になる。モダンなガストロノミーや、デザイン会社による書店、空中に浮かぶ本棚のある図書館……進化する“生きたメキシコ”に出会える。一方で伝統も息づく町であり、その両方の魅力が詰まった都市空間であることがこの本を通読するとよくわかる。

2007年よりメキシコに暮らすライター長屋美保と、メキシコ好きのデザイナー福間優子による、モダンと伝統を織り交ぜた現在進行形のメキシコを伝えるガイドブック。筑摩書房/2,090円。
今回は、著者の一人であり、メキシコで暮らすライターの長屋美保さんに、ガイドブックを読みながら聴きたい現在進行形のメキシカンミュージックを選んでもらった。