Wear

Wear

着る

メンズ雑誌『l'étiquette』のマーク・ボウジェのフランス的スタイル一問一答

世界中から注目されるパリの雑誌『l'étiquette』。最近改めてフランス的なスタイルが注目されている中、同誌に深く関わるマーク・ボウジェさんに今気になるファッションについて、話を聞いた。

photo: Alexandre Tabaste / coordination: Masaé Takanaka

フレンチトラッド、フレンチアイビー……上質でシンプルな組み合わせを絶妙なバランス感覚で着こなすフランス的なスタイルに注目が集まっている。『l'étiquette』編集長、マーク・ボウジェさんに話を聞いた。

マーク・ボウジェ(『l'étiquette』『HOLIDAY』編集長、ジャーナリスト)

Q1

フランス的なスタイルとは、どういうものですか?

マーク

フランスの私たちがフランス的な着こなしをするのは、ごく普通のことですよね。私たちには美しい歴史があり、文化があり、上質な服があります。それがほかの国の方たちもその気にさせるなら、なおさらいいですね。

Q2

好きなフランスのスタイルは?

マーク

フレンチトラッドやワークウェアです。シックな服装で、英国風にもアメリカ風にもイタリア風にも見えません。

Q3

ご自身のスタイルに欠かせないアイテムは何ですか?

マーク

フランスのワークパンツ(ほぼ毎日穿いています)、ワークジャケット、ハンティングジャケット、シャツ、シルクのニットタイ、〈シャルベ〉のポロシャツ、〈J.M. WESTON〉のブーツ、〈アナトミカ〉のオーバーコートなど。

Q4

今注目しているアイテムは?

マーク

フランスのワークウェア、ゆったりとした服、絶対的な基本です。

Q5

ファッションにおける「フランスらしさ」とは何ですか?

マーク

ロゴなし、努力なし、堅苦しさなし、色数少なし。パティーヌ(錆、経年の味わいの意)、文化、冷静さ、気楽さ。

マーク・ボウジェ、お気に入りの小物

〈シャルベ〉の傘
〈シャルベ〉の傘
「パリでは傘を差さない?ジャック・ドゥミの映画『シェルブールの雨傘』があるでしょう。シャルベの傘はエレガントで僕には必要なアイテム」

この日の着こなしは?

『l'étiquette』ファッションディレクター・ゴーティエ・ボルサレロ、『l'étiquette』マーケットエディター・バジル・カディリー、『l'étiquette』『HOLIDAY』編集長・マーク・ボウジェ
左から/ゴーティエ・ボルサレロ、バジル・カディリー、マーク・ボウジェ。24年2月某日、パリの〈Fursac〉のオフィスに3人にお集まりいただいた。Instagram:@letiquette_magazine

ジャケット:ANATOMICA/トップス:JOHN SMEDLEYのポロニット/インナー:Maille RichelieuのTシャツ/パンツ:60年代のワークウェア/靴:J.M. WESTONのブーツ/ベルト:Beige Habilleurのオーダー/時計:Audemars Piguet

マーク

ワークウェアに〈J.M. WESTON〉、高級時計、英国、米国のものを合わせるスタイルは定番的なFRENCH IVYなのですが、これは流行より文化に根づくものなので、「FRENCH HIGH VIE(上質な人生)」だと私は解釈しています。

メンズ雑誌『l'étiquette』バジル・カディリーのフランス的スタイル一問一答