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京都のフルーツカクテル天国を訪ねて。昭和の薫り漂うシブい居酒屋〈ふる里〉

フレッシュフルーツのカクテルはバーならではの楽しみ……なんて既成概念は忘れてほしい。あるところにはあるわけですよ、すごい店が。ここは昭和の薫り漂うシブい居酒屋。デビュー30年、フルーツ好きにも約束されたカクテル天国を訪ねて、京都・四条大宮へ。

photo: Yoshiko Watanabe / text: Mako Yamato

注文ごとに果物のカットから始めるここの「チューハイ」も、立派なフルーツカクテルじゃないか。京都〈ふる里〉は、そんなメニューが人気な地元密着系の居酒屋だ。

「店ができたのは昭和50(1975)年。このへんを出し始めたんは30年くらい前、僕が入ってから」とチーフ・渋谷明広さん。最初はグレープフルーツを市場で仕入れるうち、自然とほかの果物にも手が伸びた。

今ではイチゴ、スイカ、巨峰、桃、梨、ザクロ、柑橘類……と四季に合わせて大充実。刺し身に揚げ物、焼き物と居酒屋の王道料理(ちゃんと旨い)を同時進行で作るチーフの手際の良さといったら!値段も「ちょっと高いねん」という「いちごチューハイ」で890円。この一杯にイチゴ1パック(!)を使う贅沢さ。こうなりゃ、目指せ全制覇でしょう。

京都〈ふる里〉のフルーツカクテル
左から/はっさくチューハイ、みょうがチューハイ、いちごチューハイ、パイナップルチューハイ、グレープフルーツチューハイ、レモンチューハイ、バナナオレンジチューハイ、キウィフルーツチューハイ。