俳優・戸塚純貴の怖いもの見たさ

想像のはるか上を行く恐ろしい発想に震えて喜ぶ

ホラー映画って、観るほどに免疫がついていくっていうじゃないですか。私はまさにそのタイプ。たいていの恐怖シーンは「次はこう来るだろうな」と冷静に察してしまいます。そんな私が好きなのは、予想が大胆に裏切られる作品。

例えば、盲目だけど最強の老人が恐怖の対象になる『ドント・ブリーズ』とか、電話を効果的に用いた『ザ・コール』とか。設定や演出に意外性がちりばめられていたり、「君たちの思い通りにはいかないよ」という、製作者の意地悪な発想が垣間見えたりすると、「怖い！でも嬉しい！」と興奮します。

だけど、今までで一番怖いと思ったのは、“THE ベタ”なお化けモノ。Ｊホラーの『コワイ女』かもしれません。暗闇や心霊スポットには一切恐怖を感じませんが、中学生のときに観たこの作品は、強烈なトラウマとして残っています。思い返せば、子供の頃に観たからこそ、だったのかも。

そう考えると、何を怖いと思うかは年齢や環境によって変化していく可能性もある。自分は将来、何を恐れるようになるのか。楽しみだけど、ちょっと怖くもあります。

戸塚純貴が選ぶホラー作品3選。怖さを判定してもらいました

『Dead by Daylight』3.0怖
ゲーム／2016年／殺人鬼1人と生存者4人で“恐怖の鬼ごっこ”を行うホラーアクションゲーム。「映像や演出がリアル。狩る側と狩られる側、両方の視点が味わえて面白い。私はキラー専で、貞子やピンヘッドをよく使います」

『ドント・ブリーズ』4.0怖
映画／監督：フェデ・アルバレス／米／2016年／盲目の老人宅に強盗に入った若者たち。予想外の恐怖が彼らを襲う。「設定の特殊さに脱帽。怖さが次々と襲ってきて絶望感が増していきます。怖すぎて薄ら笑いを浮かべるほど」

『コワイ女』5.0怖
映画／監督：雨宮慶太ほか／日／2006年／3つの怖い話で構成されたオムニバス作品。「興味本位でDVDをレンタルしてみたら、めちゃくちゃ怖かった。特に『カタカタ』。神出鬼没な女性の霊、見た目や動きにゾワゾワする」

戸塚純貴（俳優）

とづか・じゅんき／1992年岩手県生まれ。2011年にデビュー以降、映画、舞台、CMなどに多数出演。テレビドラマ『だが、情熱はある』ではオードリー春日俊彰役を演じた。

タンクトップ13,200円（gourmet jeans／Skool ）、シャツ47,300円（TENDER Co.／Skool）、パンツ75,900円（SONO／Skool）