滝沢カレンの怖いもの見たさ

霊と巡り合う日までホラー鑑賞の旅路は続く

私はですね、霊にいつ会えるか、いつも期待に胸を躍らせながら生きているんです。暗いトンネルも、怪しげ極まりない夜道も。帰り道は、わざと暗闇が深そうな方を選んで通るし、もし遭遇できたら仲良くなって、テレビの撮影現場に連れていきたいぐらい。でも実際は、一度も霊的な存在にお会いできたことがなくって。だからですかね、ホラー作品が好きなのは。憧れに近いです。

悪魔モノにはめっぽう弱いです。特に『ソウ』『死霊館』『インシディアス』シリーズに携わるジェームズ・ワン監督の作品。最初は、“後ろに悪魔がいる？”と思わせておいて、振り返るとそこには誰もいない。そして油断すると急に怪しげな音がして、突然ワッと襲われる……その抑揚が尋常じゃなく怖くて大好き。彼の作品は特別です。

YouTubeでは『あるごめとりい』や『キリン』など実際にあった不可解な事件を教えてくれるチャンネルや、SF的怖さのある『バイエンス』をよく観ます。科学的根拠に基づいた怖さもいいですね。でもやっぱりいつかは、この目で幽霊を見てみたい。夢の中でも会えることを祈っています。

滝沢カレンが選ぶホラー作品3選。怖さを判定してもらいました

『グレイヴ・エンカウンターズ』4.2怖
映画／監督：ザ・ヴィシャス・ブラザーズ／カナダ／2011年／心霊番組の撮影スタッフが廃墟となった病院に潜入。本物の恐怖に遭遇する。「色味のない映像で怖さが際立つ。人間の造形に近い悪魔の姿もリアルでたまりません」

『インシディアス』4.4怖
映画／監督：ジェームズ・ワン／米／2010年／引っ越し後に息子が昏睡状態に。次第に怪奇現象に巻き込まれていく一家の物語。「実話ベースだからか、話や描写が妙に現実味を帯びていて怖いです。続編も観ずにはいられません」

『あるごめとりい』4.5怖
YouTubeチャンネル／2019年〜／未解決事件や「検索してはいけない写真」など、闇をテーマにさまざまなトピックを紹介。「ホラー映画を観たあとは、ここで元ネタ動画がないか探します。まるで広い闇図書館みたい！」

滝沢カレン（モデル）

たきざわ・かれん／1992年東京都生まれ。テレビ、ラジオ、雑誌などで幅広く活動中。6月に初の短編小説集『馴染み知らずの物語』（ハヤカワ新書）を発表した。特技は料理。

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