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旅行ガイド本はあまり触れない、韓国の屋台「ポジャンマチャ」。現地の人に混ざって、ご飯を食べてみた

日本から最も近い外国、韓国。主食はご飯(お米)、お箸を使っての食事など共通点は多いけど、唐辛子を基盤とした辛~い料理など、韓国ならではの異文化に魅了されます。好きが高じて現地に住みながらディープなカルチャーに触れてきた学生Eriが、日本でもまだあまり知られていない韓国屋台「ポジャンマチャ」を紹介します!

photo&text: Eri Masuda

韓国の魅力にハマり趣味の範囲で楽しんでいたものの、語学をマスターしてあらゆる韓国の魅力に触れたいと、一念発起、7年半ほど勤めていた会社を辞めて、韓国の語学堂*で語学の勉強を本格的に学び、韓国の大学(国語国文学科)に編入までした私、Eriが旅行ガイドとはちょっと違う角度でDAILYな韓国を紹介したいと思います。

韓流ドラマの主人公気分に浸る

韓国旅行が初めましての人はもちろん、ベテランの方でもポジャンマチャ(屋台)で食事を摂る経験はあまりないのではないでしょうか。夕方から道端に出店し、夜中まで営業。リーズナブルなうえに着席して飲食できるとあって、いつも賑わっている印象。韓国ドラマ好きなら一度はポジャンマチャを見たことがあるはず。主人公が仕事帰りに屋台横にあるテーブルに着席し、一杯。お酒を飲んだ後の〆に立ち寄ったり、お酒の勢いで片思いの相手に告白?なんて場面もよく目にします。それくらい韓国では日常的に利用する場所なのです。

開店準備をするポジャンマチャ
夕方から準備が始まる。屋台が集まるエリアは鍾路(チョンノ)3街駅や汝矣島(ヨイド)、麻浦(マポ)の屋台通りなど。

お酒とツマミがオススメ

コプチャン(ホルモン)、サバの塩焼き、軟骨の炒め物、サムギョプサル(豚肉)、ラーメン。しっかりとした食事ができますが、基本的に2次会で利用する人が多く、お酒のアテがメニューの中心。おでんが1本1,000ウォン(約100円)。ツウは置いてある紙コップに、セルフでおでんの汁を入れて飲んだりします(おでんの汁は無料。お店のお母さんが入れてくれることもあります)。

また、軽食といえば“粉食(ブンシク)”の中でもトッポッキ(お餅を甘辛いタレで絡めたもの)が人気。スンデ(腸詰)や揚げ物を定番メニュー化しているポジャンマチャ(屋台)もあり、場合によっては大判焼きやトースト、蒸したトウモロコシに焼き芋(これがまた美味しい!)など、食事だけでなく間食に至るまでレパートリーは様々です。

注意したい2つのポイント

ここで注意したいことが2つ。1つ目は支払いのこと。日本に比べてカード社会となっていて、現金を持ち歩くことが少ない韓国社会ですが、ポジャンマチャ(屋台)では基本カード不可。現金を用意しましょう。慣れてきたら口座振替も韓国では日常的。どこのお店でも口座振替可能です。例えば、私の体験談になりますが、スーパーに行って財布を家に置き忘れてきたことをレジで気づいて焦ったことがあるのですが、口座振替で事なきを得たことがあります。

駐在や留学、ご結婚等の様々な理由で韓国へ居住を予定されている方はぜひ、口座振替がマストになるので準備して韓国生活を楽しんでください。韓国に口座を持っている人は、スマートフォンさえあれば、その場で口座振替することもざらで、ポジャンマチャには必ず銀行名と銀行口座番号が書かれた紙が貼ってあります。頻繁に韓国に行く人はローカル気分を味わえますよ。

2つ目の問題は、言葉の問題。基本的に日本語が通じないと考えた方がよいでしょう。旅行ガイドであまり紹介されないのもそのせい。その場に並んだ食材から注文したり、メニューを指差して注文しましょう。会計のときにトラブルにならないよう、価格は確認しながらがベター。韓国語が離せないと少々ハードルが高い場面もあるので、挨拶+αくらいの韓国語を覚えておくとより楽しめるかも。

最後に屋台にもよりますが、基本的には平日の夜に営業しているところがほとんどです。特に会社員が多い、鍾路(チョンノ)3街駅や汝矣島(ヨイド)は平日のみの営業になるので気を付けましょう。普通のお店と違って電話で営業時間を聞けないのも屋台ならでは。狙うなら金曜の夜。盛り上がっていて楽しいですよ!