『アンダルシアの犬』
【アンダルシアノイヌ】(Un chien andalouフランス)ブニュエルとダリが一九二八年にパリで共同制作したシュルレアリスム映画。作者二人が見た夢の断片を繋ぎ合わせて具現化した。
『駅馬車』
【エキバシャ】(Stagecoach)アメリカ映画の題名。Jフォード監督。一九三九年作。西部の開拓地を結ぶ馬車に乗り合わせた人々を描いた代表的西部劇。
『男はつらいよ』
【オトコハツライヨ】山田洋次監督の一九六九年に始まる映画シリーズの題名。全四八作。渥美清主演。車寅次郎を中心に人情の世界を描く。
『カサブランカ』
【Casablanca】(スペイン語で「白い家」の意)(1)アフリカ北西部、モロッコ中部大西洋岸の重要な港湾都市。人口三三五万二千(二〇一四)。(2)アメリカの映画。カーティス(M.Curtiz)監督。一九四二年作。第二次大戦中の親独政権下にあった仏領モロッコを舞台にしたメロドラマで、ナチズム反対を標榜。
『風と共に去りぬ』
【カゼトトモニサリヌ】(Gone with the Wind)(1)ミッチェルの長編小説。一九三六年刊。勝気で情熱的な女スカーレット=オハラの生き方を、南北戦争時代の変転する社会を背景に描く。(2)1の映画化作品。一九三九年公開。主演ヴィヴィアン=リー・クラーク=ゲーブル。
『勝手にしやがれ』
【カッテニシヤガレ】(À bout de souffleフランス)フランス映画。ゴダール監督、一九五九年作。ヌーヴェル・ヴァーグの記念碑的作品。斬新な手法が多用され、ニューシネマにも影響を与えた。
『カリガリ博士』
【カリガリハカセ】(Das Kabinett des Dr.Caligariドイツ)ドイツ映画の題名。ヴィーネ監督。一九一九年作。精神病院長の殺人事件の幻想を描く、表現主義映画の代表作。
『キングコング』
【King Kong】アメリカ映画の題名。また、その主役の巨大なゴリラの名。一九三三年作。怪獣映画の先駆。
『ゴジラ』
【Godzilla】(ゴリラとクジラとを合わせた造語)一九五四年作、本多猪四郎監督の映画。また、その主役の怪獣名。円谷英二特撮監督。ビキニ環礁近くに太古より眠る生物が水爆実験の放射能で巨大化して日本を襲う。興行的に成功、続編も次々に作られ、怪獣映画を世界的に流行させた。
『サイコ』
【Psycho】アメリカのサスペンス映画。ヒッチコック監督、一九六〇年作。ブロック(R.Bloch)の小説が原作。異常な殺人を斬新なカメラワークと構成で描く。
『七人の侍』
【シチニンノサムライ】黒澤明監督の映画。一九五四年作。貧しい農民が流れ者の七人の侍を雇って野盗団の襲撃から村を防衛する、リアリズムに徹した時代劇。三船敏郎・志村喬ら出演。
『市民ケーン』
【シミンケーン】(Citizen Kane)アメリカ映画の題名。Oウェルズ監督・主演。一九四一年作。斬新な技法で、新聞王の過去を描く。
『ジャズ・シンガー』
【The Jazz Singer】アメリカ映画。クロスランド(A.Crosland)監督、一九二七年作。世界初のトーキー映画とされる。
『スーパーマン』
【Superman】(1)人間ばなれした能力の持ち主。超人。(2)(Superman)米国の漫画家シーゲル(J.Siegel)とシュースター(J.Shuster)の考案した、漫画・映画・テレビドラマの主人公。空を飛ぶなどさまざまの超能力をもつ異星人。
『戦艦ポチョムキン』
【センカンポチョムキン】(Bronenosets Potemkinロシア)ソ連映画の題名。エイゼンシュテイン監督。一九二五年作。一九〇五年の黒海艦隊の反乱事件をモンタージュの手法で描いた映画史上の名作。
『フランケンシュタイン』
【Frankenstein】(1)Mシェリー作の怪奇小説。一八一八年刊。科学者フランケンシュタイン博士の製作した醜怪な人造人間が、博士の約束違反に腹を立て、人間の世界に拒否されて殺人に走る物語。(2)1の映画化作品。一九三一年、アメリカで製作。
『羅生門』
【ラショウモン】(1)⇨らじょうもん(羅城門)。(2)羅生門河岸に並んでいた河岸見世のこと。(3)能の一曲。観世信光作。源頼光の臣渡辺綱が羅生門にすむ鬼神と闘って、その片腕を斬り落とす。(4)短編小説。芥川龍之介作。一九一五年(大正四)「帝国文学」に発表。今昔物語に材をとり、王朝末期の荒廃した都を舞台に、生きるために悪を行う人間のエゴイズムを描く。(5)映画の題名。黒澤明監督。一九五〇年作。芥川龍之介の小説「藪の中」と4などに材をとり、荒々しい人間描写と野心的映像表現により、ヴェネツィア映画祭でグランプリ受賞。