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kemioが考える「恋の、答え。」

インフルエンサー・kemioが考える、ティーンから大人まで心を突き動かされる自由な生き方とは?

Photo: Omi Tanaka / Text: Daisuke Watanuki / Hair: Shawn Nakamura / Make: Akina Shimizu

「地球上のみなさんこんにちは!k・e・m・i・o、けみおで~す!」から始まるYouTube(総再生数3億6000万回超え!)の軽快な語りが人気のkemioさん。悪口は「永遠にスワイプ」、好きのジャッジは「その人と墓、入りたいですか?」、男尊女卑な人には「お前ら時代にそぐえ、頼む」と秒で正す姿勢はいつも清々しい。

しかし幼少期は中性的なキャラクターを周囲からからかわれ、自分のことを嫌いになった時期もあるという。

「“オカマ”と冷やかされるのは目に見えていたので、高校の入学初日に自分のキャラクターを前面に押し出すようにしたんです。そうしたら案外みんな受け入れてくれました」

彼が既存の男性像の枠から抜け出し、今のような自分像を手にしたのはなんと高校生の時だった。

「これでやっと自分のレールに集中できると思いましたね。人に認めてもらわなくてもいいけど、邪魔されるのは絶対に嫌なんです」

社会で求められる「普通」や「男らしさ」は彼にとってはただ有害で邪魔なものでしかないのだ。

「○○らしさって無期懲役の檻だと思っています。一番自分を締め付けてしまう言葉ですよね。他人からの見られ方にとらわれて生きると、どこかでバタンキューしますよ」

20歳でアメリカに引っ越し、その思いはより強くなったと言う。

「アメリカではみんないい意味で他人に興味がないんです。日本って他人に干渉しすぎですよね。極論、誰かに嫌なことを言われても“あの人は私の家賃払わないし”と思って無視するのが一番です」

他人から何を言われても、自分の人生は自分のもの。旧来の価値観を押し付け合うのはナンセンスだ。ここで恋愛観についても聞いてみた。

「男らしさにとらわれずに生きると、周りにもちゃんと人間愛に近い感覚の人が集まってきますよ。これからは恋も男女ではなく、ホモ・サピエンスで考えてほしい。アメリカでは男性同士でベビーカーを押しているカップルもたくさんいますよ。僕も恋愛はしたいんですけど、今恋人はいません。でも幸せです!」

恋愛は勝ち負けで評価されやすいが、それは違う。一番大事なのは本人が幸せかどうかだ。

「今の世の中マウントの祭りですよね。恋愛ってダイヤモンドではないので、人に見せつけなくてもいいのに。でも、恋愛したい人はちゃんと狩りに出続けるべき。家でインスタをスクロールしたら恋人ができた、なんてことは絶対にないから。恋のタイミングは自分で作らなきゃ!」

恋愛を語るインフルエンサーのkemio

kemioの「恋の、答え。」

レディー・ガガの格言「あなたのキャリアは、朝起きたらもうあなたのことを愛していないなんて言わないから」。